GAMERS EDEN ゲーム音楽 ゲームサントラ レビュー ファイナルファンタジー
ALL SOUNDS OF FINAL FANTASY I・II
なぜかジャケがIIだが……。
 ファミコン版の「ファイナルファンタジー」そして「II」のゲーム音源を収録したサントラ。アレンジバージョンや本編未使用曲も収録し、ゲームファン・音楽ファンともに満足できる内容。

POLYSTAR
H25X-20015  
1988年  
JASRAC表記:なし


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ゲーム紹介

 スクウェア社が、ソフトハウスとして決して「ヒットメーカー」ではなかった頃に、今ではプロデューサーである坂口博信氏(当時ディレクター)が、「これでダメだったら、もうゲームはやめよう」と決心して製作をはじめたRPG。それが最後の夢、「ファイナルファンタジー」だった(そもそも「FF」というタイトルも、このような背景に由来している)。当時のファミコンRPGでは「ドラゴンクエスト」の大ヒットにあやかって数々の亜流が生み出されていた中、「FF」は明確に「ドラクエ」とは異なる方向性を意図的に提示。「ドラクエ」に物足りなさを感じていたユーザーを中心に、約52万本を売り上げてヒットすることに成功した。当時の風評では「ドラクエ」はライトユーザー、「FF」はコアなプレイヤーのものとしていた向きもある。

 以後、「FF」はシリーズとして製作されることが決定し、「II」はおよそ76万本の売り上げを達成。作品ごとに形を変えていくシステムは多くのユーザーを虜にした。ゲームの中で語られるテーマやストーリーも濃厚なものが多く、人々をうならせてきた。2002年現在、シリーズ最新作「XI」でオンラインとなり、、さらに「X-2」「XII」までもが近い時期に発売を予定されるほどのビッグタイトルに成長した。
 
 「I」が87年12月、「II」が88年12月発売と、短い期間で製作されるスタイルも現在の「FF」に引き継がれている点。さらに「FFらしさ」とも言われる『映画的な演出』もすでに試みられていた。ファミコンの電源を入れるとタイトル画面になることが当然だった当時、初めのシナリオをクリアーするまでタイトルが表示されないといった手法はかなり斬新なものとして受け入れられた。これは「FFとドラクエの違い」として、必ず引き合いに出されることでもある。 
 
 「ファイナルファンタジーI」および「II」は、携帯ゲーム機「ワンダースワン」のソフトとしてリメイクされ、ソフト同梱の本体も発売されて好調な売れ行きを見せたことも記憶に新しいが、さらに2002年10月、このワンダースワン版をさらにグレードアップさせたプレイステーション版が発売された。ファミコン版からグラフィック・サウンド・イベントを一新した、ただの移植ではないリメイク作品、ファミコンで未プレイのゲーマーはぜひブレイしてみてほしい。

 
 音楽では、スクウェアのコンポーザー植松伸夫氏がシリーズを通して作曲を担当。第1作では「ドラクエとは違う感じの音楽にしてくれ」との坂口氏の要求に、「大丈夫ですよ、すぎやま(こういち)さんのようなことはできませんから」と答えたというのは有名な話。結果としてそれが、クラッシックやフルオーケストラの香りがするドラクエ音楽とは異なる、独自のテイストとなったことはご存知の通りである。たった3音しか使えない「制約だらけのファミコンミュージック」だが、現在まで続く「FF音楽」の根源は間違いなくここにあるのだ。

ファミコン版のオリジナルサウンドで構成するアルバム。全曲作曲はもちろん、植松伸夫氏。
1曲目と49曲目はこれらをモチーフにしたアレンジバージョン(編曲:加藤みちあき氏)。

01 WELCOME TO
   F.F. WORLD
ファミコン音源よりも数段美しいシンセサイザーで奏でられる、アレンジバージョン。幻想的な「プレリュード」から「オープニング・テーマ」へと続き、「II」のメインテーマから「マトーヤの洞窟」へと繋がっていきます。シンセサイザーとは言え一昔前の音色ではありますが、聴きごたえはじゅうぶん!サントラまで買ってくれたFFファンたちに対するボーナスでしょうね。
FINAL FANTASY
02 プレリュード 言わずと知れたFFのシンボル楽曲。以後のシリーズでもゲーム冒頭で現われることが多いです。一般に「クリスタルのテーマ」と言われることもありますね(たしかにそういうイメージ)。本作ではオープニングタイトルやメニュー画面で使われています。

実はこの曲には、当時ディレクターだった坂口博信氏から「ここ、曲が必要になったんでよろしく」と言われた植松氏が、急遽10分ぐらいで作り上げたというエピソードが。そんなふうに作られた曲がFFの代表曲となってしまったということで、植松氏いわく「なんか申し訳ない」。

よく聞くと、「II」以降のプレリュードとは若干異なっています。出だしの音が違っているんですね。「II」のプレリュードは現在のものと同様、徐々に駆け上がるアルペジオになっているんですが、「I」を聞いて下さい。出だしの音が高いでしょう?しかも、「I」のキーはBフラット、「II」はCと微妙に変わっています。プレリュードやファンファーレは毎回チョコチョコいじっているという植松氏、「I」と「II」の間ですでに直していたようですね。
03 オープニング・テーマ 後に「ファイナルファンタジー」と名付けられる楽曲。テンポはやや速いものの、この頃からオケを連想させる曲になっています。後のシリーズではゲーム冒頭やエンディングなどで象徴的に使われることが多く、オールドファンであればあるほど背筋をゾクッとさせること間違いなし。「I」では冒頭で王女を助け、その後に架かる新たな橋を渡ると初めてオープニングとなり、この曲が流れたのでした。

現在ではドラクエの「ロトのテーマ(=ドラゴンクエストマーチ)」と並び、日本の2大RPGテーマ曲として認知されていることはご存知の通り。ですが、そんな「FF」の音楽も、「I」当時は「単純な音楽」と名指しで言われたこともあるとかないとか……ねっ、ファミ通さん!
04 コーネリア城 RPGの「城」BGMの、当時の典型的イメージか?弦楽四重奏的なフレーズの曲。ドラクエがもたらした影響でしょうか。ドラクエのような荘厳さはありませんが、和やかなムードです。このファミコン音色には、何かこう、我々を当時にタイムトリップさせる不思議な力がありますね。
05 メイン・テーマ FF伝統の、「フィールドで流れるメインテーマ」。後の作品にも、このスタイルは形を変えつつも受け継がれていくことになります。シリーズ全体ではやや暗めの曲が多いんですが、「I」のフィールド曲はダンゼンやる気にさせますね!これも、「ドラクエ」の寂し〜いフィールドBGMとの差別化でしょうか?
06 カオスの神殿 ガーランドのいる、「カオスの神殿」のBGM。かつてのオーケストラコンサートで、フルオケアレンジもされた曲です。この「ファミコンっぽい」ベース音がなんとも言えマセンね。ぶびっぴ、ぶびっぴ。「マトーヤ」と並び、「FFI」の代表曲のひとつではないでしょうか。
07 マトーヤの洞窟 「FFI」と言ったらこの曲!という人もいるでしょう(私もそう)。アレンジバージョンが豊富に存在することからも、人気の高さがうかがえますね。曲名は「マトーヤ」ですが、それだけではなく、他でも流用されています。

「I」は、これぐらいのテンポの曲が多いですね。
08 のんびり、ほのぼの。曲タイトルもシンプルでした(笑)。現在のFFのように土地ごとに曲が変わるなんてことはなく、「街」では必ずこれが流れます。容量の都合もあるでしょうが、「FF」しかり「ドラクエ」しかり、当時の音楽が印象に残るのにはそんな理由があるのかも。
09 ワルツ調の楽しげな音楽。けっして「海」ではありません!そういえば、「ドラクエ」では店単体の音楽はありませんでした。「街」で通せない理由があったんでしょうか?これはこれでいいですけど……。
10 テンポが速く、みょーに船っぽくないかんじで、意表をつきます。船ってのはもっと、のんびり、ドンブラドンブラしてるものでは……。植松氏の持つ「船」のイメージ?それはさておき、やっぱフェードインは気になるなあ。どうにでもやりようはあると思うんだけど。
11 海底神殿 短い反芻の音楽。いわゆる邪魔しない背景音楽という感じ。個人的にはどうしても、「カオスの神殿」の姉妹曲に聞こえてしまいます。アレンジっていうこともないようですが……。しかもこんな曲名のくせに、ゲーム中の「海底神殿」では流れていないんですから、我々を混乱させようとしているとしか思えません。そもそも手元にファミコン版の「FFI」なんて残ってませんし……確かめようがないです。どなたか確認できる方、情報下さると助かります。
12 ダンジョン 気がつくと拍子が変わっている曲。耳コピ大変?4/4→3/4→4/4とめまぐるしく変化しつつも、うねって繋がっていく音色群はファミコン音源ならでは!って感じですね。今のゲームではそうそうお目にかかれないタイプの曲でしょう。

「マトーヤの洞窟」が数ヶ所で流用されている関係で、この曲自体はそれほど出番が多くありません。スタッフも「マトーヤ」を気に入ってしまったのでしょうか。
13 メニュー画面 メニュー画面がワルツっていうのも斬新。「FFでは必ず1曲はワルツを入れる」という植松氏、「I」では2曲ですね。プレイヤー的にも「まずはちょっと落ち着いて休憩でも……」ってところでしょうか。
14 飛空船 はいはい、FFでは早くも「I」から飛空艇がありましたね。これも「ドラクエ」との差別化に大いに貢献したフィーチャーでした。しかしこの曲、今になって聞くと、なんかユーモラスなかんじがしますね。なんでこんなにドタバタコメディ調だったんでしょーか……。決してカッコよくはない、ですよね?
15 グルグ火山 FFIX」や「チョコボレーシング」でもカバーされる人気楽曲です。なつかしい!間違いなく、「I」のみならず「FF」を代表する楽曲ですね。思ったより音数が少なかったんだなあ……。

曲名は「グルグ火山」ですが、これも数ヶ所で流用されてます。
16 浮遊城 なんか「植松さんっぽい!」という曲(笑)。「IV」のミシディア、「VIII」のエスタに通じる「植松節ヘンテコ曲」。プレイヤーの戦意を萎えさせる効果は無限大!終盤、微妙にテンポがヨレるところなんか……脱力系っす。
17 戦闘シーン この戦闘曲ひとつとっても「ドラクエ」とはちがう方向性を目指したことがわかります。ファンにはおなじみの「イントロ」もここから始まりました。この曲、当時はイマイチ不評だったこともあったようですが、後の世に評価される芸術家と同じく、現在では人気のあるバトル曲です。初代の強みっスね。

WSC版、PS版ではボス戦用BGが加わりましたが、ファミコン版ではザコ戦闘からボス戦まですべてこの楽曲を使用してました。ある意味でいさぎよい決断だと言えます。
18 勝利 こちらもファンにはおなじみの曲。後に「ファンファーレ」というタイトルになります。多少の変化はありつつも、基本・原点はまちがいなくコレ。
19 エンディング・テーマ 今聞くと、エンディング短かっ!てかんじですね(笑)。聞けばすぐわかると思いますが、「街」のモチーフが組み込まれています。というよりそのものです。現代ではエンディングと言えば壮大なイベント、長〜いスタッフロールなど当たり前になってますが、昔はRPGと言えどエンディングはシンプルなものでした。……長くなった原因もまた、「FF」なのでしょうが(笑)。
20 デッドミュージック なるべく聞きたくない曲ですね。全滅した時のMEです。
21 セーブミュージック ファミコンのセーブってやはりこれくらいかかるものだったんでしょうか?今になってみるとあまり覚えていないもんですね……。宿屋で聞くことができる、セーブ時のMEです。ちなみに「FF」は「I」からすでにバックアップバッテリーでした。「ドラクエ」に一歩リード。

しっかし、こんな短いMEなのになんでフェードアウトするかな?!
FINAL FANTASY II
22 プレリュード ディレイ効果のようなものが加わって、前作よりもだいぶきらびやかになったプレリュードです。キレイだぁ。「I」のものよりも、より現在のキー、フレーズに近くなっています。ただし現在のものでいう中盤以降はまだなく、アルペジオ部分のみがループしています。
23 戦闘シーン1 おなじみのイントロ付き戦闘BG。いろいろな表情を見せる楽曲です。えんえんと続くパーティアタックを思い起こす人、いるでしょ?あのシステムも斬新でした。ただし、あんまり同士討ちをやりすぎると、マズイことになります。ホドホドにしておきましょうね。

なんか情熱的なダンス音楽にも聞こえてしまうんですけど……全体的には暗めのトーンで、「I」の戦闘よりも邪悪な感じがします。それは、味方同士で殴り合うプレイヤーの邪悪さ……?
24 生き返りの間 オープニングから間もなくのイベントバトル後に聞くことができる、アルペジオ繰り返しのループ音楽。こういうベースってファミコン音源独特ですね。ファミコン世代はこの「ブー」という伸びたベース音を聴くと、当時の記憶が蘇ってくるものです(笑)。
25 再会 やたらと感情入りまくりのME。それもそのはず、ガイとマリアの再会シーンを盛り上げた曲です。
26 反乱軍のテーマ 反乱軍のアジトで使用。とにかくかっちょイイ!ファミコンのグラフィックでは音楽がこのぐらい「語る」必要があったわけです。フルオケ版もグッときます。というより、最初から明らかにオケを意識した楽曲ではありませんか。個人的には、これを「FFII」の代表曲に推したいぐらい好きですね。
27 落ち着きますネ。「街」の共通曲があった頃がなつかしいです。もちろん容量の問題もあったわけですが、場所ごとのモチーフは現在のFFにも復活させてもいいかも。それにしても、植松さんはこのテのスローバラード系がとにかくウマい。おそらく最も初期に作曲してると思われます。「街」とか「ダンジョン」って、シナリオができてなくてもとりあえず作れますから。
28 メインテーマ 「ドラクエI」にも通ずる『寂しいフィールドミュージック』。ボーカルバージョンも存在します。アレンジアルバム「pray〜祈り」に収録。「I」とは対照的なメインテーマですが、それもそのはず。「ドラクエ」が一貫して『ナゾの魔王VS人間』を描いているのに対し、FFは早くも「人間VS人間」、「人どうしの善悪」を描写しているのですから。そりゃ「I」とは音楽的タッチも変わるはずなのです。というわけで、これ間違いなく「II」の代表曲ですね。お気に入りです。
29 パンデモニウム城 ちと異国情緒のある曲です。最終ダンジョン「パンデモニウム城」で流れているんですが、他に流用されてましたっけ?いや、なんでサントラのこんな位置に入っているのか、ちと疑問に思ったもので。
30 帝国軍のテーマ 今アレンジするとマーチっぽくなるのかな。典型的なファミコン・マーチ。いかにも帝国軍っていう威圧感に満ちています。いかにも強い敵がひしめいていそうな……。5/4、3/4、2/4と変拍子もひしめいていますが。

大戦艦・闘技場・パラメキア城など、帝国の存在が強く強調されている舞台の多くで使用され、印象強いものになっています。
31 チョコボのテーマ チョコボは「FFII」で初登場。もちろんこの曲も初めてここで登場しました。まだこの頃はAパートしかなく、短い曲だったんです。これ以降、このメロディは様々な楽器・ジャンルで演奏され、後のシリーズでは「○○deチョコボ」という形でいろんなバージョンが生み出されていきます。
32 魔導士の塔 場面をみごとに具現化したM。もちろんミシディアの塔で流れるものです。チョコボレーシングでも登場しましたね。しかし、この独特の雰囲気はファミコン音源の勝ちです!チョコボレーシングバージョンも、WSC・PSバージョンもそれぞれの味わいはあれど、雰囲気で原曲に勝てているアレンジはない、と断言してしまいましょう。
33 脱出! テンポの早い脱出!音楽。大戦艦を撃破した際に流れる、いわゆる植松節パニック音楽(笑)。以後、これもおなじみのシリーズに。
34 古城 どっかで聴いたことがある気もしてきますが……、「マトーヤに似てる」と思うのは私だけ?いや、たぶん音源のせいでしょう。似て聞こえてしまうものです。どこか異国情緒が。カシュオーン城ほかで使用されます。
35 ダンジョン おっかない……。ファミコンが大好きな子供を泣かせる曲。「FF」においては、「恐いダンジョン曲」というのは珍しいんじゃないでしょうか?今にもオバケが出てきそうな……。こんな曲が、多くのダンジョンで使われているんです。
36 皇帝復活 パラメキア城にて、曲タイトル通り皇帝復活!げげーっ!てかんじのME的な扱いの曲。
37 戦闘シーン2 より緊迫感のある戦闘。中ボス戦およびラスボス戦を彩ってくれました。後のWSC・PS版ではラスボスに個別の曲が当てられますが、ファミコンでは両者は同じでしたね。ファミコンの楽曲としてはかなり長い曲で、音の強弱による展開の多さも特筆もの。この頃から、オケというよりもプログレなテイストが入っていたことを伺わせます。

ちなみに、チョコボレーシングではレースBGMとして、イトケン氏がカッコよくカバーしてくれています。そちらも必聴!の出来。
38 勝利 いわゆる「FF」でおなじみのファンファーレ。「I」とあんまり変わらないかな。サントラ的にボス戦音楽の後に並べてくれたあたり、なんか意味もなく達成感を感じてしまうのは自分だけでしょうか?「倒したー!」って。
39 フィナーレ 冒頭のモチーフはトラック24「生き返りの間」です。楽曲そのものは、「I」と比べると今回はけっこう長いですね。繰り返しではありますが……。それにしてもこの曲、どこか「ファイナルファンタジー」を思わせる曲想です。
40 ワルツ アレ?どこかで聴いた曲ですねェ。カバー?パロディ?
原曲はヨハン・シュトラウスの「皇帝円舞曲」です。フィン城で開かれる祝賀会で流れるもの。選曲がなかなかオシャレです。既存の曲を取り込むのも「FF」ならでは、ドラクエではまずあり得ない演出ですね。

ちなみに著作権についてあらためて記しておきますと、このあたりのクラシック曲は著作権が消滅しているケースがほとんどなのです。なので、独自に演奏(カバー)する場合に限っては特に許諾がいりません。ただし、誰かが演奏したものをそのまま使用する場合は演奏者の権利が発生します。
41 王女の誘惑 これもあまりに有名な曲。「白鳥の湖」より「情景」です。で、これがどこで流れるかというと……曲タイトル通り、フリオニールが王女(ただしニセモノ)に誘惑される場面です。
42 デッドミュージック 全滅です。もう聴きたくない聴きたくない(笑)!
43 ファンファーレ こちらはいわゆる勝利のアレではないです。重要なアイテムを入手するとその都度流れるMEですね。
44 仲間に加える 仲間が増えた際に流れる、ファンファーレ的なME。
45 「I」に引き続き、またもやワルツになっています。が、本編では未使用の「未発表曲」となってしまいました。別曲にする必要なし、との判断でしょうか。店に入るたんびに曲が切り替わるのはやっぱり邪魔くさいんですよね。
46 飛空船 そういや「II」は「飛空艇」とは言ってなかったんですよね。本編未使用曲です。となると、「II」では飛空船に乗った時に何が流れるの?という疑問もあるかと思いますが、フィールド曲から変化しません。「I」よりも曲数が増えていますが、当然グラフィックやシナリオのボリュームも増えているわけで、「どうしても収まらないもの」も出たのでしょう。つまり、容量オーバーです。
47 戦闘シーン3 けっこう打ち込みの参考になるテク満載の曲ですな(?)。本編未使用。「戦闘シーン3」となっているので、おそらくラスボス戦を想定したものだったのでしょう。こちらも容量の問題でカットになったっぽいです。それを考えると、最近のFFはゼイタクな曲の使い方をしてますよねえ。もちろん容量なんて比較するまでもないんですけど。
48 ダンジョン さ、さびしい……。どこかクラシック音楽のモチーフも混ざってるような?本編未使用。この曲だけは「FFVI」で奇跡の復活を遂げます、っていうのもFF音楽ファンなら常識でしょうか?もちろんSFCの豪華な音源で聞くことができますよ。ひそかに植松氏のお気に入りなのでしょうか?
49 FAREWELL!
  F.F. WORLD
ノリのいいアレンジバージョン。「マトーヤの洞窟」がイントロ的に流れた後、やたらと力強いギターを伴った「カオスの神殿」→「IIの戦闘シーン2」→そして、一転して和みムードの「Iの街」→「IIのフィナーレ」と繋がっていきます。

これぐらいの編曲でゲームリメイクするのもアリですね。何でもかんでもオケじゃなくてもいいわけで。戦闘曲もこういう形で聴くとけっこうカッコイイ曲です。好アレンジの良い例。
 楽曲の完成度や表現力は別にして、現在のFFシリーズに受け継がれる数々のモチーフがここに始まっている点で、思い入れのあるファンほど名盤として聴きごたえのある内容になっている。音楽で巧みに印象付けていく手法も、すでにこの頃から試みられていると言えよう。FFの音楽がここからどのようにして発展していったのか、興味のある人には強くオススメしたい。

 個人的にはワンダースワン版のサウンドトラックを強く希望していたのだが、衝撃的なプレイステーション版の発売にあわせてそのサウンドトラックが発売と、嬉しい結果となった。はるかにグレードアップしたFF音楽の原点たちを、ファミコン版と聴き比べてみるのも一興であろう。

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2001 GAMERS EDEN

いまだ廃盤じゃないのって凄いですよね。