FFX-2の基本システム
「FFX-2」のさまざまなシステムを簡単に解説

前作とは異なる戦闘システム
 まず、「X-2」ではレベルの概念が復活。戦闘を繰り返して一定の経験値を溜めるごとにキャラクターは「レベルアップ」という形で成長し、各種ステータスが上昇する。一方で、各ドレスのアビリティはAPを溜めることで修得していく。また、戦闘そのものが「X」のCTBから「FF」独自のATBに戻った点も大きな特徴。さらにゲージが溜まったキャラクターが同時に行動できるようにもなっている。詳細は別に戦闘システムのページを設けているので、そちらを参照していただきたい。
ドレスアップシステム
 キャラ固有に設定されたジョブしか存在しなかった「X」と異なり、本作では各種ジョブが存在する。ただし今作においてはジョブとは言わず、それをドレスと呼称。ドレスはスピラにスフィアという形で存在し、ゲームを進める中で各種ドレスフィアを入手していくことで、新たなジョブを修得していくことになる。

 各ドレスへは、すべてのパーティメンバーが任意に変更可能で、これを
ドレスアップと言う。つまり、「ジョブを装備する」という概念だ。戦闘中にもドレスの変更は可能(ドレスチェンジ)。言ってしまえば「着せ替え」のようなもので、外見だけでなく使用可能なアビリティも変化する。各ドレスともに基本的なアビリティは当初より使用可能となるが、多くのアビリティはAPを溜めて修得していかないと使えるようにならないので注意。さらにアビリティの修得率は各キャラクターにより別個で、それぞれのキャラがそれぞれのアビリティを修得していかなければならない。

 また、ドレスフィアは
所持しているだけではドレスアップできない。各キャラクターが装備中の任意のリザルトプレートにドレスフィアをセットすることで、初めてドレスアップ可能となる点も注意。
ガイドマップ
 前作にも存在した、移動中の画面左上に表示されるガイドマップは、本作にも健在。大まかな周囲の地形とユウナの現在地(黄色のアイコン)が表示されるほか、セーブスフィアの位置も白い四角で表示されている。さらに、ミッション中など目的地が存在している場合には赤いアイコンで誘導してくれるほか、特別なターゲットがある場合にはピンクのアイコンで位置を知らせてくれる親切設計となっている。例えばストーリーレベル1でのビサイドのパスワードなどは、ピンクのアイコンではっきり位置を教えてくれるので活用しよう。
世界各地への移動
 前作同様、「X-2」にもいわゆるワールドマップが存在しない。世界各地は「街道」と呼ばれるエンカウントマップによって繋がれている。基本的にすべての地域に徒歩で移動することも可能だ。が、飛空艇のブリッジでダチに話しかけると表示されるロケーション画面から、各地へと飛ぶのが一般的である。ゲーム序盤からすべての場所へ行けてしまうので、どこから行こうか迷うのも楽しみのひとつ。ただし、うっかりしているとレベルが低いうちからとんでもない強敵のいる地域へ行ってしまうことも。
ジャンプアクション
 本作では、マップの移動の一部にアクション要素が加わった。具体的には、特定の場所で×ボタンを押すことで、ユウナがジャンプをしたり壁をよじ登ることができるようになった。ただし、いわゆるアクションゲームのようなシビアなものではなく、落下してゲームオーバーなんてことはないので安心していい。ダンジョンのしかけのひとつと理解してかまわないだろう。逆の言い方をすれば、隠されたジャンプポイントを見つけないと取れないアイテムや行けない場所もあり得るということ。マップ移動中は×ボタンを押すクセをつけておくべきかも。

 反対に、本来飛び越えるべき穴にわざと落ちてみることで発見できるフィーチャーもある。あらゆる可能性を試してみる探求心も、今回の「X-2」には必要なのだ。
ミッション
 「X-2」では、おおまかな一本のストーリーに添ってゲームを進めるのではなく、プレイヤー各自が「ミッション」と呼ばれる各種イベントを選択しながら進める方式を採用している。このため、どのような手順でプレイしていくかは完全にプレイヤーに委ねられたことになり、自由度は増している。ひとつひとつのミッションをじっくりこなしていくことも、また一部の必須ミッション(アクティブリンク)のみプレイしての早解きも可能と、プレイスタイルに合わせたゲーム進行が可能である。

 ミッションはある場所へ訪れると最初から発生するものと、イベント中に突然発生するものがある。ミッション開始時には目的とクリア条件が表示され、その条件を達成するとミッションコンプリートとなる。ミッションのは中には最後に厳しいボス戦があるものと、敵との戦闘がないイベント的なものとさまざまなタイプのものがあるが、いずれもクリアすることでシナリオが進展したり、各種アイテムが入手できたりと恩恵は多い。もちろん多くのミッションをこなしていく方が得られる恩恵も多く、かつシナリオをより深く楽しめるはずだ。各種ミッションの詳細はこちらを参照されたい。

 一度クリアしたミッションは基本的には再度発生することはない。
ミッションセレクト
 飛空艇でダチに話しかけると表示されるロケーション画面では、各地域にカーソルを合わせることによってミッションの有無が表示されるとともに、現在のパーティのレベルを規準とした「難易度」が、星形のアイコンの数によって表示される。当然、星の数が多いほど難易度が高い。ただし、ここでの難易度はあくまで「出現する敵の強さ」を目安で表わしているものなので、ミッションそのものの難易度とはやや異なることに注意。なお、パーティの平均レベルが上がることによって、アイコンの数は変化(減少)する。つまり、こちらのレベルが上がればミッションの難易度は低下する、ということだ。
ストーリーレベル
 いくつものミッションを積み上げた形の「X-2」だが、そのストーリーには「ストーリーレベル」というおおまかな区切りを設けている。ストーリーレベルは全部で5。ゲーム開始直後は当然レベル1で、シナリオの進行に合わせてレベルが進んでいく。ストーリーレベルは特定のミッション(アクティブリンク)のクリアによって上昇し、例えばストーリーレベル1ではガガゼト遺跡・ビサイド島・ザナルカンド遺跡・キーリカ島のミッションをコンプリートすればストーリーレベルが2になる。当然他の地域には行っても行かなくてもかまわないということ(もちろん行った方がオトク)。言ってみれば、ストーリーレベルとは「章」のようなものであり、「ドラクエIV」式に言うなら「X-2」は全5章ということになる。

 このストーリーレベルの進行は実はクセもので、まずは各種ミッションのほとんどがそのレベル限定であるということ。例えば、ストーリーレベル1でクリアしなかったミッションは、ストーリーレベル2になった時に
消滅して二度と発生しない。当然、そこで手に入るはずだったアイテムは手に入らず、戦うはずだった敵ともオサラバとなる。

 もう一点は、各地にある宝箱に関して。
宝箱の中身は、ごく一部をのぞいてストーリーレベルが進むと中身が変化する。ストーリーレベル1で開けてしまった宝箱も、ストーリーレベルが2になると新たなアイテムが入れられる。つまり、各ストーリーレベルごとに各地の宝箱を回収しないと、取り漏らしが生じるわけだ。また、取らなかった宝箱の中身もレベルが進むと入れ替わってしまうので、前のレベルで取り逃したアイテムは二度と手に入らなくなるというわけ。やり込むなら、各ストーリーレベルで全地域を巡り、宝箱の回収をすることが必須となる。
ストーリーコンプリート率
 ここまで解説してきたように、さまざまに分岐しがちな「X-2」のプレイパターンだが、ロケーション画面やセーブ画面に表示されるパーセンテージにお気付きだろうか。これは、おおまかに言うと「X-2」で用意されたイベントをどの程度経験/閲覧したか、という言わば「達成度」。ゲーム開始直後からカウントされ、新たなイベントやミッションを経験するうちに上昇していく。もちろん上限は100%だ。1周で100%も可能ではあるが、よほど効率よくプレイしない限り無理。なんとなく1周プレイしただけではまず100%にならないのである。「X-2」には大小含めてさまざまな分岐があるが、それらは両方経験することができないからだ。たとえば、「すんごいスフィア」を新エボン党と青年同盟のどちらに返したか、という最大の分岐は、一度しか発生しない。両方のパターンを見るには、最低でも2周はプレイしないとならないわけだ。ただし、コンプ率の表示は100%でストップするが、内部パラメータ的にはそれ以上用意されている。

 100%を達成したからといって特別役立つごほうびがあるわけでもなく、言いかえれば自己満足度。「X-2」というゲームソフトを買って、100%しゃぶり尽くしたぞという事実を数値で見ることができるようにしたシステムだ。とは言え、100%にしたうえでグッドエンディングの条件を満たしてクリアすれば、通常は見られない特殊なエンディングを見ることができる。挑戦する価値はあるかもしれない。

 さらにくわしくはこちら
強くてニューゲーム
 スクウェアのRPGではおなじみの「強くてニューゲーム」が、FFシリーズ初の採用。一度クリアした後なら、前の周で獲得したアビリティやアイテムを引き継いだまま、ゲームを最初からプレイできるという特殊なモードである。ただし、レベルは1に戻ってしまう。これは、分岐の多い「X-2」において、「あの時ああしているとどうなったか」を見たい時や、コンプ率を100%にしたいプレイヤーにはありがたいシステムである。くわしくはこちら
セーブスフィア
 前作にあったセーブスフィアは本作でも健在。セーブや回復ができるだけでなく、今回は序盤から飛空艇が使用できるので、飛空艇への転送機能も初めから備わっている。が、セーブスフィアのレベルという概念はなくなり、シナリオが進んでも新たな機能が追加されることはない。

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