クロノ・トリガー オリジナル・サウンドトラック
パッケージ画像 デジキューブ
SSCX-10039
1999年(廃盤)
JASRAC表記:
なし
スクウェア・エニックス
SQEX-10045
2005年再発
JASRAC表記:
なし

CDをamazonで購入できます。
ゲーム紹介

 「クロノ・トリガー」は、スクウェアが1995年にスーパーファミコン用ソフトとしてリリースした、完全新作RPG。「ドリームプロジェクト」こと、坂口博信・堀井雄二・鳥山明という夢の組み合せは、さながらFFとドラクエの融合を予感させ、多くのゲームファン−RPGファン−から高い期待を持って迎えられた。時間が交錯するストーリー、魅力的なキャラクターたち、コレクト欲を刺激する多彩なアイテムや技。結果は言うまでもなくヒットとなり、今なおこのゲームを語り出すと止まらないコアなファンも多い。

 時は流れ、1999年にはプレイステーションで「トリガー」の続編であって続編ではない、それでもやはり「トリガー」と密接に繋がるタイトル「クロノ・クロス」が発売。そのタイミングに合わせ、「トリガー」をプレイステーションに移植する動きもあり、「クロス」の発売直前にPS版「トリガー」は発売された。この計画は「クロス」の製作スタッフ(もと「トリガー」のスタッフすら)も寸前まで知らなかったと言うが、結果として関連性の極めて濃い「クロノ」2作品が、ほぼ同時期に同じプラットフォームでプレイできた意味は大きいだろう。

 「トリガー」のPS版は、原則「完全移植」。かつてのFFシリーズのPS移植と近い位置付けだ。もちろんPSならではの付加価値として、新たにムービーを追加。鳥山タッチを活かす為、セルアニメーションを採用した(これをCGでやってしまったのが「ドラクエVII」だった)。アニメの作画は、「ドラゴンボール」などの鳥山アニメでおなじみの東映動画のスタッフが手がけ、ムービー部分の効果音はやはり「ドラゴンボール」を担当していたアニメSEのベテラン、新井秀徳氏が担当している。

 本CDは、PS版のサントラ、という位置付けではあるが、完全収録のスーパーファミコン版のサントラとは異なり、作曲者・光田康典氏によるオリジナル音源のベストに、ムービー部分の新規録音分を加えた内容になっている。サントラファンとしては、SFC版のサントラも所持しつつ、ムービー音楽のために購入するというのが圧倒的多数であろう。何にしてもバトル音楽すら収録していないので、サウンドトラックとしての意義は薄い1枚になってしまっているのが残念。ただ、嬉しいこともある。当然マスタリングをやり直しているため、SFC版のサントラよりもクリアに、そしてダイナミックレンジ、S/Nともに良好になっているのだ。既存の音源も、ちょっと違った感覚で聞こえるはずだ。

 新録音楽は、PS版開発時期に光田氏が多忙だったこともあってか、スクウェアサウンズの関戸剛氏がアレンジを担当。オリジナルバージョンの雰囲気を損なわないように留意したという。SFC音源よりもグレードアップした「トリガー」の音楽を楽しもう。

レビューは、SFC音源のものについては基本的に、オリジナルバージョンのレビューをコピー、改変して掲載することをご了承下さい。

01 予感 コツ……コツ……コツ……。「時」をテーマにした「クロノ・トリガー」らしい導入曲です。アルペジオとボーカリーズから成る、予感めいたものを感じさせる短い楽曲。SFC版もプレイした人にとっては、PS版そのものがタイムトリップのような感覚になってしまうことでしょう。
02 クロノ・トリガー 言うまでもなく、本作のメイン・テーマです。形を変えて様々な楽曲に、このモチーフが使用されることになります。印象付けということでは、FFなみにできている本作。きっと若い頃から映画音楽にも興味のあった、光田氏だからこそできたのではないでしょうか?それにしても文句無くカッコいい曲だと思いませんか?パートも多く、厚みがありますよね。ティンパニとスネアによって構成されるリズムがテンポを形成し、ストリングスが緊張感を、そしてメインのトランペットによるメロディが勇ましさを感じさせます。後に「クロノ・クロス」でもカバーされています。
03 やすらぎの日々 母に起こされたクロノが目を覚ますと演奏されるのがこの曲。あ〜、なんて癒される曲なんだ。構成楽器のすべてが暖かい、というか、優しい。ずぅ〜っと聴いていてもまったく苦にならないです。以後、リーネ広場に入るまで、トルース町のワールドマップ及び屋内で流れつづけます。また、この段階でパレポリまで徒歩で行くことも可能ですが、パレポリ町内でもこの曲が流れます。つまり、千年祭に沸く町々のテーマなわけですね。

他に、お化けカエルの森の中にあるカエルの棲み家や、現代のチョラス町でも流れます。
04 ガルディア王国千年祭 光田氏お得意の、という感じのお祭り音楽。けっこう長い曲なんですよ。アコーディオンやフルートの音色がいかにも楽しげ。町の片隅で、数人の楽団が演奏しているような雰囲気。周りで聴いている人も思わず手拍子、みたいな。そういう、手拍子とか「ハッ!」という人声のサンプリングが、曲にアクセントを加えていますね。うまいです。曲で「祭り」の賑やかさを、存分に演出していると思います。実際、広場の中にはキャラクターってたいしていないんですが、賑やかな感じがするでしょ?

なんとなく、「魔女の宅急便」を思い出したのは私だけじゃないはず(私だけ?)。
05 風の憧憬 ワールドマップBG。マールを追ってクロノがやってきた、中世のトルース村で初めて流れます。ピチカートが孤独感を強調していますね。うう……寂しい。中盤は高音のストリングス中心にまとめられ、寂寥感がありつつも楽曲としては美しさを感じさせるものになっています。もちろん、後々チョラス村も含め、中世のワールドマップにはこれが流れます。
06 樹海の神秘 ガルディアの森におけるフィールドBGです。スローテンポな楽曲で、低くて重いベース音とアルペジオが、深くて暗い(イメージの)森の不気味さを醸し出しています。いつどこから、何が襲いかかってくるかわからない……。フクロウの声のようなSEも混ぜられていて、いっそう不安にさせるあたり芸が細かい!後半のピアノとベースのみのパートはゲーム中ではなかなか聴かないかもしれませんが、一周2分13秒という、けっこう長い曲なのです。ちなみに、中世「お化けカエルの森」でも使用されています。言ってみれば、森のテーマということです。
07 カエルのテーマ とても勇壮なマーチ曲。プレイヤーは、カエルという外見の奇妙なキャラクターと、このカッコイイ曲のギャップに戸惑うわけです(うそうそ)。カエルの過去、目的が徐々に語られていくことによって、この曲の重みが次第に増してくることになります。カエルがらみのイベントで頻繁に流れますが、やっぱりグランドリオンの場面がいちばんゾクっときましたね〜。ファン人気もとても高い楽曲です。初出はヤクラ撃破後のガルディア城、「俺は城を出る」の場面です。
08 王国裁判 現代に戻ると、なぜか誘拐犯となっていたクロノ……初プレイのプレイヤーも「なんで?なんで?」だったことでしょう。裁判所における大臣からの審問シーンでかかる曲がこれ。グラフィッカー入魂のステンドグラスとともに、雰囲気を作り出していましたね。後にガルディア王がはめられて裁判にかけられるシーンでも聴くことができます。

ところで、アナタは有罪でしたか?無罪になりましたか?あらゆる行動が有罪/無罪に絡んでいて驚きました。初プレイ時はまったく気がつかないでしょうけど……。まあ、無罪になったとしても大臣の手によって牢屋にぶち込まれてしまうわけですが……。
09 ラヴォスのテーマ すべての災いの元凶、そして最終的なラスボスとなるラヴォスのテーマ曲です。オルガンが強烈な印象を残すこの曲、これ以上ないほどに悲劇的な感じがします。かと思うと、途中でオルゴールのような音色で奏でられる悲しげな部分もあり、一筋縄ではいかない楽曲です。いわゆるゲームのボスキャラのテーマ曲、というものは数あれど、これはなかなか無いのでは?邪推すれば、これはただのボスキャラのテーマ、というだけの曲ではなく、そのために絶望的な生活を強いられる人々、そして世界をも内包したものなのではないでしょうか。そうでなければ、中盤以降のフレーズはまず入らないでしょう。そこまで考えて作曲しているんじゃないですかね。だとしたら、デビュー作にもかかわらず、すでに光田氏はタダモノではなかった!と言えます。

イベント音楽としてはラヴォスがらみのシーンで幾度となく使われていますが、ラヴォス外殻との戦闘ではバトルBGとして流れ続けます。この戦闘、けっこう時間かかるんだよなあ。曲のおかげで焦らされることはないんですが。

ちなみに「ラヴォス」とは、エイラたちの言葉で「ラ=火」、「ヴォス=大きい」とのことですが、我々にしてみれば「ラスボス」としか思えません……よね?
10 暴走ロボ軍団ジョニー 32号廃墟に進入すると、いきなりロボットが来襲!はやくも戦闘か?と思うと、この曲とともに現われるジョニー。ジャジーというか、大人の雰囲気です。それにしても、何故にロボットが意思を持って「走り」に情熱を燃やすのか?そして彼を「アニキ」と呼んで心酔する子分たち……絶望的な未来の世界において、唯一ホッとできるひとコマですね。ロボットにしてみればラヴォスとか、世界の破滅なんて関係ないのでしょうか?
11 ロボのテーマ プロメテドームにおいて、ルッカの手によって作動したロボが、一行に挨拶するシーンで初めて使われます(工場クリア後、ルッカが修理して見事再起動したシーンでも使用)。インダストリアルな雰囲気のあるリズムと、細かく刻むベースとギター、そして明るいメロディから成り、なにかと暗い未来の世界において一服の清涼剤となっています。

ところで、この楽曲はみょ〜に小室哲哉の匂いがしますが……。一部ネットでは「EZ DO DANCE(TRF)」なんて言われてました(笑)。
12 時の最果て 時の最果てのテーマ。ハープをひっかいたような音が印象的です。ベル系の音色とピチカートが神秘的な雰囲気を作り、メインのメロディはピアノが担当しています。少ない音数でも強い印象を残すことの出来る、良いお手本ですね。そしてバケツに飛び込んでビックリすると(笑)。いつでもボスと対峙できる、という点も画期的でした。

また、この曲はフィオナのイベントを達成し、ロボを現代で回収した後に発生するイベントでも聴くことができます。ちなみに、その後に発生するララ(ルッカの母)救出イベントのパスワードは、彼女の名前でOK。つまり、コントローラーで「L・○・L・○」。

あ、PS版のロード画面でも流れてます。
13 愉快なスペッキオ 時の最果てでスペッキオと対面した時に流れる、言わばスペッキオのテーマです。タイトルの通り、なんとも愉快な楽曲になってます。スペッキオに力試しを挑む際、戦闘中もこの曲がこのまま流れますが、そこからは想像できないスペッキオの強さに驚いたプレイヤーも少なくないでしょう。しかも、最初の頃はまだしも、だんだんと姿を変化させていくスペッキオ。場合によってはこの曲が浮きまくりでしたねえ。何もかも計算ずくなら完敗ですが。
14 魔王決戦 魔王のモチーフをイントロにして、風のSEが加えられ、そのまま戦闘曲へと突入します。魔王の嘲笑とも思える、不気味な笑い声もありつつ……。やっぱり敵の方が印象付けしやすいんですよね。カエル(グレン)VS魔王の、宿命付けられた戦いを彩ります。

また、「黒の夢」内部での対ジール(巨大化)戦にも流用されています。……この場合、誰の笑い声ということになるんでしょうか?
15 時の回廊 原始でラヴォスが墜落すると、続いてクロノたちがやってくるのは古代。そこには、宙に浮かぶ町に暮らす人々がいた……。これはそんな、「魔法王国ジール」で流れるフィールドBGです。メインテーマをシタールのような音色でアレンジ。どこかわからない異国感を出しているようです。とっても光田氏っぽいと言ったら失礼でしょうか?「クロノクロス」の中で流れてきそうな雰囲気です。

基本的に古代のワールドマップでは音楽は流れず吹雪のSEのみなのですが、ジール宮殿崩壊後は吹雪がやみ、この曲がワールドマップBGとして流用されます。
16 ジール宮殿 もちろんジール宮殿内部の曲なのですが、プレイヤーが初めて耳にするのは、修復したグランドリオンをカエルに渡すと見ることのできる、カエル(グレン)の回想シーン。魔王と対峙するサイラス、グレンの場面です。建設中の黒鳥号でも聴くことができます。緊張した高音の持続音が恐怖感の増幅にはもってこいで、そのようなシーンにも流用されているのではないかと思います。ジールという人物に関しても、どうやらひと波乱ありそうな……そんな予感が。後に、「黒の夢」内部での対ジール戦でも聴くことができます。ジールのテーマと解釈してもいいですね。
17 サラのテーマ ジールの長女、サラのテーマ。母の計画と謎の予言者、そしてクロノたちに挟まれて苦悩する、優しく真面目過ぎる女性。そんなサラの哀しみを表わしているかのような楽曲です。初めて耳にするのは、なげきの山が落ちた後、地の民の洞窟にサラがやって来るイベントで。残念ながら、ゲーム中ではあまりフィーチャーされておらず、耳にする機会は少ないです。サラのいるシーンにはジールもいることが多く、どうしても「ジール宮殿」に食われてしまうようです。
18 海底神殿 言うまでもなく、海底神殿のダンジョンBGMです。戦闘に突入しても流れ続けるため、曲の印象が非常に強いものになっていますね。シンセによるパンニングされた機械的なシーケンス、ティンパニと低音のピアノで構成するベース、威圧的なブラスなど、全体的に重いトーンでまとめられており、未知なる文明を象徴しているかのよう。

後に現代ガルディア城で、ニセ大臣の手によって王様が貶められ裁判にかけられるシーンでも使われ、それを知ったマールたちが地下の宝物庫に「虹色の貝がら」を探しに行くイベントの間、流れ続けます。海底神殿とは何の関係もなく、こちらはいわゆる流用です。
19 世界変革の時 ラヴォス本体(第一形態)とのバトル専用音楽。かけまわるシンセと、ラヴォスのテーマのオルガンメロをが随所に入り、戦闘を煽ります。かと思うと、弦によるメインテーマのモチーフもあり、楽しませてくれる楽曲です。言ってみれば、アップテンポ版・メインテーマ+ラヴォスのテーマメドレーってとこでしょうか。関係ありませんが、PS版で初めて「トリガー」をプレイした人の中には、「えっ、ラスボスがセル?!」と思った人もいるとか、いないとか(いないでしょうけど)。
20 エピローグ
〜親しき仲間へ〜
基本的には、「クロノとマール〜遠い約束〜」です。オルゴールで始まりますが、途中から弦も加わってきて、厚みのあるアレンジになります。エンディングにて、ともに戦った仲間がそれぞれの時代に帰って行く場面で流れる曲。次々と去っていく者たち……特にロボとルッカのやりとりは今になって見ても泣けます。
21 遥かなる時の彼方へ エンディングもいよいよ大詰め、スタッフロール部分で流れる曲です。ゲームクリアの喜びとシナリオの余韻にひたり、そして各キャラのその後なんかにも想いを馳せて見ていると……MUSICのクレジットで表示されたのは「NOBUO UEMATSU」。えっ?こっ、これは光田氏にとってあんまりと言えばあんまりなのではっ?しかも、PS版でも直っていないとは!スクウェアを辞めた人間にはずいぶんと冷たいですねー。
Bonus Tracks
22 クロノとマール
〜遠い約束〜
(Arrange Version 1)
PS版を立ち上げるとまず流れるセルアニメでかかる曲。当然のことながら、SFC音源よりもオルゴールっぽくなっており、よりリアルです。SFC版をプレイした人にとっては、突然SFC当時にタイムトリップさせられるような効果があります。これを冒頭にもってくるというのは、「ああっ、わかってるなあ」という感じです。これ以降はすべて、関戸剛氏によるアレンジヴァージョン。
23 クロノ・トリガー
(Arrange Version 1)
これが聴きたかった!という人は多いのではないでしょうか。「トリガー」のアレンジCDではちょっと「光田風味」のアレンジになっていたため、当時はこういう純粋なオーケストラバージョンのアレンジも強く望まれていたのです(あ、アレンジCDもいいですよ)。そういう点で、このアレンジはバッチリ!PS版のオープニングムービーで流れるものですが、アレンジ版として充分に完成されています。ちなみにPS版のOPアニメは、基本的にはSFC版のオープニングデモをセルアニメに置き換えたものになっています。見事に「ドラゴンボール」になっていますね(笑)。
24 エイラのテーマ
(Arrange Version)
原始にて、エイラ初登場シーンに挿入されるムービーに使われているヴァージョンです。原曲にも増してエイラの勇敢さが強調されていますね。厚みがある編成、力強いドラムなど、アレンジならでは。関戸氏のアレンジはけっこう原曲のニュアンスをよくつかんでいて、ファンとしては安心して聴くことができますねー。ゲーム内ではわりと早くフェードアウトしていましたが、CDではけっこう長めに入っています。
25 カエルのテーマ
(Arrange Version)
カエルがグランドリオンで魔岩窟を開けるシーンのムービーで使用されているアレンジ。原曲重視のアレンジになっています。こうなってくると、全曲のアレンジが聴きたくなるのも無理はないでしょう。SFC音源って微妙なんですよね。FC音源までになると「別物」「味」として楽しめるんですが、SFCはサンプリングでしょう。FC音源ほどの個性はないし、どうしても「現代版」の想像も容易にできるので、より良い音源でのグレードアップをつい望んでしまいますね。
26 クロノ・トリガー
(Arrange Version 2)
やや柔らかいアレンジによるメインテーマ。エイラを中心にしてクロノたちがプテランに乗り込み、ティラン城に向かう場面で挿入されるムービーで使用されるものです。
27 クロノ・トリガー
(Arrange Version 3)
こちらもメインテーマのアレンジ。クロノがシルバードに乗り込む際のムービーで流れます。それにしてもクロノ、初めて見るシルバードのコクピットで、まるで知っていたかのように手際良くスイッチを入れてますよね……。SFC版でなんとなく誤魔化されていた表現が、セルアニメで詳細に描かれることで新たなナゾが(笑)。
28 サラのテーマ
(Arrange Version)
クロノが消滅する際のムービーで流れる曲。あのシーンにこの静かな導入。SFCからのユーザーにとっては、展開がわかっているからこその「ゾクっと」感がありますね。さすがにボイスはないので、ジャキのセリフはテロップ処理でしたが。それがまた妙に象徴的で。賛否両論あるとは思いますが、今回のセルアニメは個人的にはOK。むしろ、予想していたよりも控えめでしたね。もっと随所にバンバン入るものかと思っていました。
29 エンディング
(Arrange Version)
冒頭のファンファーレ調の部分はオリジナルにはなく、関戸氏による作曲です。PS版のセルアニメで初めてはっきりと、クロノとマールが結婚したということが描かれています。その後、「燃えよ!ボボンガ」「カエルのテーマ」と続きます。ちなみにエイラとキーノのシーンは唯一ボイスのある場面。とは言ってもガヤですが……まあSEとしてのボイスですね。ムービーのMA(映像に音楽・効果音を合わせて付ける作業)の時に収録したそうで、関戸氏も参加しているとか。

場面は再び結婚式に戻り、ここは「遥かなる時の彼方へ」のアレンジです。関戸氏の編曲テクニックによって違和感なくメドレー調になったPS版エンディング、個人的には大絶賛です。MAしてるってことは、ムービー部分の音楽はPS内蔵音源ではないってことですね。さすがにPSでも、内蔵音源ではこの厚みは出ないでしょう。というか、セルアニメとのシンクロもここまではできないでしょうし。
30 クロノとマール
〜遠い約束〜
(Arrange Version 2)
エンディングムービー後の、PS版スタッフロールで流れる曲。最後にセピア色のタイトルロゴが出る時には、自分の中で妙なタイムトリップ感が。SFC版を遊んだユーザーにとっては、PS版をプレイすることがいちばんのタイムトリップだったのかもね。

 PS版のメニュー画面、オマケ画面で使われている曲はサントラには未収録だが、おまけメニューの「音楽室」で聴くことができるようになる(ゲームの進行などに左右はされるが)。「ある晴れた日の出会い」「散りゆく華」「運命へ」「休息〜戦いを終えて〜」がそれだ。これらはおそらくゲーム未使用・あるいはボツ曲と思われ、例えば「ある晴れた日の出会い」は、タイトルと音色から「ガルディア王国千年祭」のボツバージョンかな〜、などと考えてみるのもまた面白いかもしれない。

 音楽室にはあとひとつ「MITSUDA」という曲があるが、これはおそらく本編未使用のコミカル・ブリッジではないかと思われる。位置付けとしては「ファンファーレ」や「んっ?!」と同様かと。しかしなぜ「MITSUDA」?ちなみに音楽室では、SFC版サントラ全曲をCDと同じ曲順で聴くことができる。

ゲーム未プレイの人はぜひこの機会に!SFC版をとは言いません、プレステ版でもノープロブレム!
DS版なら移動中のお供にもピッタリではないでしょうか。
 
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