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ピアノ・コレクションズ ファイナルファンタジーVI
ジャケット  このCDは、「ファイナルファンタジーVI」のために作曲された楽曲の中から13曲をセレクト、ピアノソロとしてアレンジしたアルバムである。ファンにはおなじみの「ピアコレ」も、実はしばらくの間、廃盤の憂き目にあっていた。オリジナルサントラはそれなりの売り上げを記録する「FF」シリーズだが、「アレンジバージョン」は思いのほか売れていない現状があった。そのような事情もあってか「IV」「V」、そして本作「VI」の「ピアコレ」は発売を中止されていた。が、「FFVIII」にて「ピアノ・コレクションズ」が復活し「IX」も製作されると、同時にファンからの「IV」〜「VI」の再販希望が多数届いたため、2001年に再発売となったのである。上に掲載しているCD番号は現在発売されているもの。
 
 当初はウィーンで録音される予定であった本作だが、いざ録音をする段階になって、イギリス人のピアニストが緊張のためか指が震えて演奏できなくなってしまうというトラブルが発生(こんなアガリ症の人でもミュージシャンになれるのか)。当然録音は中止し、いったん企画を白紙に戻したという。後に録音は日本で行うことになり、「グランド・フィナーレ」でも編曲を担当した鷺巣詩郎氏がアレンジ、そしてピアノの演奏を野村玲子氏が担当。どうにかこうにか完成にこぎつけた、という経緯があるアルバム。ちなみに「VI」は「IV」「V」を含めた「スーファミ三部作」の中でも、作曲者・植松伸夫氏の一番のお気に入りらしい。

 それにしても「VI」のアレンジ盤は、まるで呪われているかのようにトラブルに見舞われているな……。
NTT Pub.
NTCP-1003  
1994年/2001年  
JASRAC表記:なし

01 ティナのテーマ この演奏は凄い好きです。曲本来の良さも見事に引き出されていて、泣けます。ゲームの冒頭シーンを思い出しますね。そういえば「FFVI」の開発がアップした時も雪が降って、植松氏はその雪の中で思わず「ティナのテーマ」を口ずさんだらしいです。と、言うことで「雪のテーマ」に決定!雪が降ったらみんなで歌うこと!
02 ガウのテーマ 個人的には「グランドフィナーレ」のアレンジよりも、こちらのシンプルな方が好きです。あいかわらず「ガウ」という感じはしないんですが……。
03 ケフカのテーマ 「グランドフィナーレ」での演奏が一大バレエ音楽だったのに対し、こちらは音数も少なくシンプルです。これについてはどっちもアリですね。原曲の解釈はこちらの方が忠実かとは思いますが。
04 スピナッチ・ラグ これはもうまんま。おいしい料理ができそうですヨ(?)。実はこういう曲って演奏するのはすごく難しかったりするんですね。音の止めかたと言うか、歯切れの良さをどう出すかっていう部分が。
05 ストラゴスのテーマ 個人的には原曲重視と解釈しています。低い音の鍵盤を効果的に使っています。強弱の付けかたもお見事です。
06 迷いの森 これぞ「迷いの森」という雰囲気が出ていますね。「グランドフィナーレ」はちょっと別の方向に行ってしまってたんで。
07 街角の子供達 これも「ピアノ・コレクションズ」の勝ちだと思います。とっても心が落ち着く演奏です。作曲者・演奏者の人柄が音に表れているような、そんな音です。いや、別に知り合いではないですが。
08 ジョニー・C・バッド 「ジョニー・ビー・グッド」よりかはだいぶテンポ遅いですが、雰囲気はあります。バック・トゥ・ザ・フューチャー。
09 魔列車 同じピアノもやっぱりアレンジャー、プレイヤーが変わるとかなり雰囲気変わります。これはぜひ「グランドフィナーレ」と比較して聴きたい一曲。編曲というものがどういった作業なのか、なんとなくわかると思いますよ。
10 決戦 バトル曲のピアノソロ。いつもどうなることかと思うのですが、やっぱりこれもお見事の一言!テンポを落とすことなく、原曲のイメージを大切に演奏しています。
11 運命のコイン これはまんまあのシーンに流れてもいいほどバッチリだと思います。むしろピッタリくるんではないでしょうか。シンプルな音数で、メロディの良さが際立っていますね。「ピアノ・コレクションズ」の魅力はここにあると言ってもいいでしょう。
12 セリスのテーマ やっぱり「VI」はコレにつきます。アカデミックな音楽教育とは無縁な植松氏がこういう曲を作れてしまうってところが凄い!音楽は理屈じゃなく、ましてや机上の理論だけではないよね。感情に訴えかけることがすべてだと思う。へ理屈だけの音楽はやっぱりへ理屈に過ぎないのですから。
13 ワルツdeチョコボ もともと4拍子のチョコボが見事にワルツになってます。

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2001 GAMERS EDEN