FFX ノンプレイヤーキャラクター名鑑

 RPGにおいては、プレイヤーが操作することのない登場人物をNPC(ノンプレイヤーキャラクター)などと呼称することがある。サブキャラクターと言うこともあるが、本作においてはこれらを「グローバルアクター」と呼称するようだ。これらNPCには大きく分けて2タイプあり、ひとつが「シナリオ上で出会うさまざまな人々」を指し、もうひとつが「仲間にはなるものの、プレイヤーが直接操作(指示)できないキャラクター」のことを言う。「FFX」においてはもっぱら前者のことを言う(後者はドラクエシリーズにたびたび登場する)。ここではそんなキャラクターたちに(ややおもしろおかしく)少しだけスポットを当ててみたい。ネタバレ要素も多分に含んでいるので、閲覧の際にはじゅうぶんに注意されたい。

シーモア・グアド

 グアド族の族長、28歳。若くして(若すぎるが)エボンの四老師となり、マカラーニャ寺院の僧官長も務める。先代のグアド族長・ジスカルと人間の女性の間に生まれた、いわゆる「異端児」で、人間を忌み嫌う人々から母親ともども迫害を受けた過去を持っている。スピラの悲しみを消し去るために自ら「シン」になることを望み、そのために必要なユウナの力を欲するがため彼女に接近する。

 「FFX」発売前、キャンペーンとしてコカコーラに付属していたフィギュアにもシーモアはいたものの、パーティキャラクターとしてのアビリティ・武器や技がまったく発表されなかったため、敵であろうことがバレバレであった。本作ではメインキャラ以外はそのデザインを野村哲也氏が手掛けていないのに対し、パーティキャラでもないのに野村氏がデザインしている時点で、すでに重要な敵であることすらもバレバレである。なお、グアドとヒトの混血があのような髪型になってしまうかどうかは定かではない。また、胸にある紋章のような模様は決して胸毛ではないので、念の為。じゃあ、アレってなに?
(声:諏訪部順一)

 シーモアは一時、プレイヤーの操作ができる仲間として戦闘に参加するが、この時に限って彼のオーバードライブ技を見ることができる。この時点でのシーモアはあまりに強いため、普通にプレイしていてはゲージが溜まることすらないだろうが、わざとダメージを蓄積してみよう。オーバードライブ技「レクイエム」を使うことが可能になるぞ。ちなみにここでのシーモアはHP1200、MPは999で、武器や防具は装備していない。この時、彼に「ライブラ」を使用すると見られるメッセージは次の通り。後に敵として登場する時とは内容が異なっている。

「グアド族のリーダーでエボンの老師 今は召喚獣を使う気がないようだが攻撃力も魔力も高く 4属性魔法や回復魔法を使いこなす オーバードライブ『レクイエム』は強力な全体攻撃」

 さらにもうひとつ。「シン」の体内でシーモアと戦う前にアニマを入手しておき、シーモアとのバトルで召喚してみよう。するとシーモアがここでしか聞けないセリフを発するのだ。アニマ獲得の際のイベントをしっかり見ておくとこのセリフも感慨深いものに思えてくるだろう。


ジェクト

 ティーダの父親にして、かつてのザナルカンドエイブスのエース。息子ティーダを「軟弱な泣き虫」と徹底的にののしるが、実はそれは「強くなれ」という愛情ゆえの言動で、ゆくゆくは一流のブリッツ選手に育て上げたいと思っていたようだ。しかし彼の息子への愛は、その乱暴な言動のためかティーダに伝わることはなく、そのままジェクト自身は10年前に姿を消してしまう。ゆえにティーダにとってジェクトは「忌まわしきクソ親父」としての記憶しか残っていないのである。

 行方不明になったジェクトは実はスピラに迷い込んでおり、不審者として寺院に捉えられていたところブラスカと出会う。ブラスカはジェクトに対して自分のガードになることを持ちかけ、ジェクトはそれを了承し、若かりしアーロンとともにブラスカのガードとして旅をした。しかし、その後にスピラにおいても行方不明となってしまう。ティーダたちが旅を続けるにつれ、ジェクトの本当の愛情は明らかにされていくが、それ以前の彼の言動があまりに乱暴であるためにいささかのギャップを感じてしまう。まるで「FFVIII」において、唐突に「リノアラブラブ〜」になってしまったスコールを見る思いである。どうも北瀬チームが作る作品は、「秘めていた愛情」の表現が上手くない。また、ジェクトは「歌が好き」という意外な一面も持っているようだ。
(声:天田益男)

ブラスカ

 ユウナの父親であり、かつて「シン」を倒した大召喚士。35歳。つねに温和・沈着で、スピラの民の平和を誰よりも願っていた。エボンの僧官でありながら、寺院の忌み嫌うアルベド族とも積極的に交流を図り、アルベドの女性と結婚した(すなわちユウナにはアルベドの血が流れており、ゆえに左右の目の色が異なる)。その妻が「シン」によって殺され、召喚士となることを決意。アーロン・ジェクトといった二人のガードとともに旅をした。その娘ユウナが父の意志を受け継いで旅をし、そしてジェクトの息子であるティーダと出会ったのは決して偶然ではないだろう。
(声:鈴木琢磨)

祈り子

 物語序盤からたびたびティーダの前に現われる、フードをかぶった謎の少年は実は「祈り子」と呼ばれる存在。ティーダがザナルカンドにいた頃から彼は見ていた。そして、スピラで出会った。彼はなぜ、ティーダを見ていたのだろう。そして、なぜティーダの前に現われたのか。ティーダはそもそもどうしてスピラに来ることになったのか。多くの謎を解き明かすカギとなる、祈り子の言葉ひとつひとつを聞き逃さないように。
(声:夏樹リオ)


ヨー=マイカ

 エボンの総老師。ティーダは港町ルカにてその姿をはじめて目にする。その後にベベルなどで度々会うことになるが、その口から語られるエボンの真実には驚愕させられるばかりだ。とは言ってもそれは決して悪意あって行っているわけではなく、彼の考えるうえでスピラのために最良の方法を採っているにすぎない。善と悪というものは、己の立場によって簡単に逆転するものなのだ。マイカの年齢は99歳と高齢だが、実は彼はすでに死人。スピラを思う強い意志が彼を現世に実体として留まらせているのだ。ユウナたちがユウナレスカを葬ったことを告げると、いとも簡単に消滅、っていうか、死人の場合も自殺になるの?
(声:岩崎ひろし)

ウェン=キノック

 シーモアと同じく、エボン四老師のうちの一人。僧兵時代はアーロンの親友と呼べる数少ない人物だった。アーロンがブラスカとともに旅立ってからは出世ひとすじ、外見もかつての面影をおよそとどめない姿になっていた。総老師の座を虎視眈々と狙っているらしく、薄汚い野望が言葉の端々に現われている。アーロンとはキノコ岩で再会するが、だから名前がキノックなのだろうか?ということではないらしい。後にシーモアの手にかかって死亡する。
(声:宇垣秀成)

シド

 アルベド族の族長にして、リュックの父親。そしてユウナの叔父に当たる人物。37歳。常に怒鳴り口調で非常にアツい男。そのアツさときたら歴代FFに登場したどのシドよりも位は上である。彼の熱血ぶりは抜群の説得力と統率力となり、アルベド族の中で彼に意を唱える者はいない(リュックぐらいか?)。でもホームを爆破したことについてはやりすぎだと言う者も。

 歴代シドと比較すると機械は苦手なようで、飛空艇も「なんで飛んでいるかはわからない」まま使っているようだ。アルベドを迫害する寺院に対しては、禁じられた機械をあえて使うという主張によって抵抗しているらしい。つーか、それって禁止されてるタバコをあえて吸うガキンチョと同レベル?直情径行とでも言おうか、思考より先に行動が立つタイプ。それをリュックに咎められる場面もしばしばあるようだ。ツルツルの頭は剃っているのか天然なのかは不明。ポリゴンでよくもこの円形を表現したものである(そんなところに関心する必要はないが?)。また、その声は使用しているテレビなどの環境によっては歪みまくりなので訴えます!
(声:坂口候一)

アニキ

 リュックの実兄。だからアニキ。安易すぎる!名前さえ付けてもらえないかわいそうなNPCだ。どうやら次第に仲間内からこう呼ばれるようになったらしいが、本名についてはゲーム中では語られない。モヒカン頭がインパクトのあるキャラクターで、父と同じく直情径行型。しかしシドやリュックがマスターしている共用語はまったく話せず、たしかに学習能力は低そうなのも見た目のまま。最終的には飛空艇のパイロットとして活躍する。名前だけでなく年齢も不詳である。
(声:山口隆行)

リン

 アルベド族ながら各地に店舗を構える「旅行公司」のオーナー。その商才は並のものではなく、自らの生命が危機に晒されている時でもティーダたちへの商売を忘れない。そもそも魔物だらけの街道に店を出していることからも、タダ者ではないことを伺わせる(オオアカ屋もちっとは見習え!)。一方でアルベド族の文化を他民族に知ってもらうということについても熱意を持っており、ティーダにアルベド語をレクチャーするのもその一環であろうと思われる。彼の話によると、商品を仕入れに時にはアルベドのホームへ戻っているらしい。ということは、ホームには装備品を作り出す工房のようなものがあったのだろうか。それとも、他の機械と同じく古代のものを地中・海中から掘り出していたのだろうか?まるでガリアンな世界だが、ガリアンっつっても若い人にはわからないと思う次第であります。
(声:咲野俊介)

シェリンダ

 その足で各地にエボンの教えを説いて回ることを務めとする巡回僧の女性。争いを嫌うが、ひとたび有事の際には自ら戦地に赴き、負傷した人々を治療することもあるナイチンゲールのような存在だ。スピラの平和はエボンの教えによってのみもたらされると信じており、時には彼女の説法は人々から煙たがられることさえあるほど。各地に出没してティーダたちとたびたび出会うが、最終的にはベベルでそれなりの地位に付いているらしい。そんな彼女の年齢はまだ10代のようだ。いつかはリツコ先輩と溶け合うのが夢なのだろうか(?)。エボンとのシンクロ率は200%だ。
(声:長沢美樹)

ズーク

 かつてワッカとルールーがガードを務めた召喚士。それはユウナたちの旅のおよそ半年前だと言う。その昔ビサイドを訪れた時、チャップを失って失望していたルールーを気の毒に思い、彼女らを旅に同行させたらしい。だが、その志も半ばにして彼はナギ平原で旅を中断、以後はベベルで僧官を務めている。ちなみにワッカはその時の旅では、ブリッツが気になってガードに集中できなかったと言う。世界の平和とブリッツとを天秤にかけるワッカ、おそるべし男だ。ズークとゲーム中で出会うのは、ベベル脱出後のナギ平原でたった一度きり。それもわざわざ寺院の状況を報せに来たという理由であるあたり、きっと彼は今でもルールーを気遣い影ながら見守っているのだろう。ストーカー?
(声:石丸純)

ギンネム

 かつてルールーがガードを務めた召喚士。彼女とは盗まれた祈り子の洞窟で出会うことができる。しかし今の彼女は現世に留まる悲しき死人。ルールーはせめて自らの手で現世への未練を断ち切ってやろうと決意する。ちなみになぜか見た目はベルゲミーネとそっくり。ユウナがスピラでモテまくりなのも、きっとその他大勢の女性召喚士がこんなんばっかだからに違いない。Mっ気のある野郎はきっと「ドナ様萌え〜」なんだろうな。

 それにしてもルールーは若くしてガードの大ベテランだと言える。彼女の人生の大半は旅なのだろうか。それともスピラには絶対的に黒魔導士が不足しているのだろうか?きっと彼女はビサイドを旅立つ際に、「チャップ!浮気したら燃やして捨てるわよ」とか言ってたのだろう。

ベルゲミーネ

 ユウナの行く先々に現われ、力試しを持ちかけてくる強化人間、じゃなく召喚士。その目的は「シン」討伐のために旅をする若き召喚士の育成である。その高飛車で威圧的な口調に最初は誰もが「なんだコイツ、えらそーに」と思うに違いない。他の場所では「お兄ちゃ〜ん」とか言ってるクセに。おっと、脱線しましたね。ベルゲミーネ自身は、民族の小競り合いやスピラの情勢にはあまり関わらないようにしているようだ。それは単なる高みの見物なのか、それとも何か理由があるのか。彼女の秘密はレミアム寺院で初めて明かされる。
(声:藤井佳代子)

ドナ

 ユウナと同じく究極召喚を得るべく旅する女性召喚士。なにかとユウナにつっかかるが、どうやら「大召喚士ブラスカの娘」という境遇についてのやっかみもあるようだ。また、バルテロ一人しかガードを付けていないドナに対して、多数のガードを従えて「信頼できる人達」と言いきるユウナに対する嫉妬でもある。なぜかやたらと自信過剰で、嫌味っぽい。バルテロが尻に敷かれているのは容易に想像できるであろう。あ〜らあらあら。
(声:葛城七穂)

 ドナとはアルベドホーム脱出後に飛空艇で会話することができるが、その際に彼女はティーダに助言を求めてくる。旅を続けるかどうか、という選択肢に対してティーダがどう答えるかで、その後の彼女の行動が変化するぞ。

 「やめちゃえよ」と答えると、飛空艇を入手してから「シン」に突入するまでの間、彼女はジョゼ寺院にいる。彼女はバルテロの故郷へ行くつもりのようだ。「勝手にしろよ」を選択すると、飛空艇入手後にエボン=ドームで出会うことができるぞ。ただし彼女が求めていた究極召喚はすでにない。「もぬけのカラ」とドナは言う。


バルテロ

 召喚士ドナのただ一人のガードにして、どうやら恋人でもあるらしい。その惚れっぷりはマカラーニャの森でドナが失踪した時の慌てぶりからも伺い知ることができる。無口で感情の読めない男だが、実は「伝説のガード」アーロンに尋常でないほどに憧れており、それもあってガードの道を選んだらしい。「ガードは量より質」と言うドナのガードを務めているのだから、相当な実力の持ち主なのかもしれない。
(声:石丸純)

イサール

 ユウナと同じく、究極召喚を求めて旅をする召喚士。ユウナの父であるブラスカの偉業に影響を受けて召喚士を志した。エボンの教えに忠実に従う真面目な青年だが、時にそれがあだとなり、寺院からユウナ討伐の命を受けてしまう。彼がそれに背くことはなく、「汚い仕事に手を染めるのは僕だけでいい」と弟たちと別れ、ユウナの前に立ちはだかる。後にベベルの護衛の任に着く。イサールでゴザール。
(声:陶山章央)

マローダ

 イサールの弟にして、彼のガードを務める。イサールとは対照的なたくましい体つきから、おそらく戦闘では自ら最前線に出て兄弟を守っているのだろう。ある意味では兄弟としての絆はどんなガードよりも固いのかもしれない。ティーダたちが「シン」に突入した後なら、グレート=ブリッジで会うことができる。
(声:中井将貴)

パッセ

 イサールとマローダの弟。おそらく年齢は10代になりたてとも思える幼さだが、少しでも兄を助けたいという思いからガードとして同行しているようだ。実際のところ彼にガードとしてなにができるのかも疑問で、時には足手まといにすらなってしまうかもしれない。だが兄たちはきっと、そんなパッセの思いやりだけが嬉しく、癒されているのではないだろうか。それだけでもパッセが旅に同行する意味は大いにあるのかもしれない。「シン」突入後はマローダとともにベベルにいる。
(声:くまいもとこ)

メイチェン

 ティーダらの行く先々に現われる、博識な老人。自分の知識を人に話すのが好きで、「語ってもいいですかな?」が口ぐせ。断ると「つまらんのう……」と残念そうにする。老体ながらさらなる知識を得るため各地を旅しており、そんな彼の話に耳を傾ければ、スピラについての興味深い歴史を知ることができるだろう。ストーリーをより理解したいと望むプレイヤーは、彼の話をすべて聴いてほしい。一度話しが終わっても再度「続きを語ってもよいですかな?」と言うこともあり、すべてを知るには何度か話しかける必要があることも忘れずに。
(声:鈴木琢磨)

メイチェンに出会える場所リスト
・ミヘン街道南端(初めて訪れた時)
・ミヘン街道旅行公司(ユウナと会話するまで)
・ミヘン街道新道北部(ミヘン街道北端に進むまで)
・幻光河南岸シパーフ乗り場(シパーフに乗るまで)
・グアドサラムの宿屋(雷平原に行くまで)
・雷平原南部(雷平原の旅行公司に立ち寄るまで)
・マカラーニャ湖旅行公司(アルベドガンナーと戦うまで)
・ナギ平原南部(ガガゼト山に行くまで)
・ガガゼト山の山門(飛空艇を入手してから)


ルッツ

 ビサイドの「シン」討伐隊に所属している男性、23歳。ガッタからは兄貴分的に慕われており、後輩の面倒見の良さがそんなところからも伺える。実はワッカの弟・チャップの死の責任が自分にあると思っており、それもあってガッタには懇意にしているようだ。ルールーやワッカとは幼少の頃からともにビサイドで暮らした幼なじみである。特にワッカとは親友とも言えるつきあいで、チャップの死に自分が関係していたことを言い出せずにいる。
(声:石野竜三)

ガッタ

 ビサイド討伐隊に入隊したばかりの新米。17歳。ルッツやワッカと同じくビサイド村の出身である。ルッツを慕い、なんとか彼のようになりたいと一生懸命だ。ワッカの弟・チャップにとっても後輩にあたる。とにかく一刻も早く「新米扱い」されないようにと日々努力している。
(声:神谷浩史)

ルッツとガッタ、どちらが生き残る?
 ルッツとガッタはともにミヘン・セッションに参加するが、どちらかはシナリオ上で命を落とす。ただし、どちらかが生き残るかは実はプレイヤーが握っているのだ。司令部周辺でガッタに話しかけた際に選択肢が出るが、さりげなくこれがどちらが命を落とすかを決定する要素なのである。選択での結果は以下の通り。

ケース1
ガッタの問いに「そんなことないって」と答えるか、
もしくは「そのとおり!→そんなことないって」と答える……ガッタが生き残る
ケース2
ガッタの問いに「そのとおり!→そのとおり!」と答える……ルッツが生き残る
ケース3
このイベントを発生させない(会話しないでシナリオを進める)……ガッタが生き残る

生き残ったキャラとは直後にジョゼ寺院で再会するほか、飛空艇入手後に彼らのその後の姿を見ることができるぞ。
ルッツ……ビサイド島の峠にいる。
ガッタ……ビサイド村の討伐隊宿舎におり、後輩の指導をしている成長した姿が見れる。

なお、アイテム入手などの分岐はないので、どちらが生き残ろうがシナリオその他にはまったく影響しない。「FFX-2」にも出ないし、そんな程度のキャラ。


チャップ

 ワッカの弟。幼い頃からビサイドでルールー、ユウナらとともに暮らしてきた。特にルールーとは恋人同士という関係でもあったが、ある日、ルッツから討伐隊に誘われて入隊。1年前に「シン」討伐作戦に参加してその命を落とした。ルッツはその原因を「自分が誘ったからだ」と苦悩し、ワッカに言い出せないでいる。また、その作戦でチャップが禁じられた機械を使用していたと言うことを聞き、ワッカはアルベドを激しく忌み嫌うようになったのである。彼とゲーム中で出会えるのはグアドサラム・異界でのイベントでのみ。また、外見がどことなくティーダに似ているらしく、初めてティーダと出会った時にワッカやルールーは驚いたと言う。

ルチル

 チョコボ騎兵隊の隊長。25歳、女性。隊員からはリーダーとして絶対的な信頼を得ており、彼女自身もその使命を果たす責任感に溢れている。多くの場合はエルマ、クラスコとともに行動しており、ティーダたちとはミヘン街道で初めて出会うことになるだろう。また、ティーダたちがチョコボイーターに敗北した場合は「チョコボイーターは騎兵隊が倒した」という設定になっているところから、その戦力もなかなかのものであるだろうと推測できる。

 しかし、ゲームやアニメだとどうして女性兵士のコスチュームってこうなるのかねえ。もっと甲冑でガチガチに固めた方が、素早さは低下しても身の安全は守れるだろうに。えっ、露出を上げないと売れない?そうですか。
(声:大原さやか)

エルマ

 チョコボ騎兵隊・ルチル直属の部下で、19歳の女性。ルチルを尊敬し、常に彼女と行動をともにしている。可憐な外見とはうらはらに戦士としての素質は高く、騎兵隊の中でも群を抜いた実力の持ち主だと言われている。そのためか、ルチルがなぜ気弱なクラスコを連れているのか理解できず、その反動からかクラスコに当たることもしばしば。あと、ルチルのところで書いたことと矛盾するようですが、ミニスカート萌え。
(声:桃森すもも)

クラスコ

 チョコボ騎兵隊に属し、ルチルと行動をともにする19歳の青年。気が弱く臆病で、戦闘も苦手。そんな自分が騎兵隊に属することに疑問を感じているが、チョコボの飼育についての才能は誰よりも秀でており、そこをルチルに買われたようだ。騎兵隊壊滅後は唯一残ったチョコボを預けられて、マカラーニャでティーダたちと再会する。
(声:山口隆行)

クラスコのその後
 クラスコとはマカラーニャの旅行公司で再会するが、その時に彼から今後についての相談を持ちかけられる。ここでの選択が彼のその後を変化させるので、紹介しておこう。なお、選択肢はアルベド族襲来以前と襲来後で変化するが、結果は同じ。

状況 選択 結果
アルベド襲来前 チョコボ騎兵 彼はチョコボ騎兵を続け、
以後再会しない
チョコボ飼育係 彼は飼育係に転職、
飛空艇入手後に連絡船リキ号で再会
(フレンドスフィアをもらえる)
アルベド襲来後 誰だって足がすくむ〜 彼はチョコボ騎兵を続け、
以後再会しない
そうだな 彼は飼育係に転職、
飛空艇入手後に連絡船リキ号で再会
(フレンドスフィアをもらえる)

ジスカル=グアド

 先代のグアド族族長。そしてシーモアの父である。グアドの中で数少ない、他民族との友好を推し進めた人物で、自ら人間の女性と結婚してシーモアを授かる。エボンの老師という立場だったが、息子シーモアの手にかかって死亡。以後ジスカルの全権限はシーモアに継がれることになった。その苦悩からか異界に行ききれず、ユウナたちの前に姿を現わし、息子シーモアの危険さを伝える。
(声:佐藤正治)

トワメル=グアド

 先代グアド族長ジスカルの側近であり、先代なきあとはシーモアに使えるグアド族の老人。シーモアのためにその身をつくし、ユウナにも温和に接するが、マカラーニャ寺院での事件をきっかけに豹変。ユウナ一行を反逆者として厳しく弾圧した。シーモア亡き後は抜け殻のようになってしまい、失意のままグアドサラムと異界を行き来しているらしい。
(声:石野竜三)

ケルク=ロンゾ

 ロンゾの族長で、グアド族長ジスカルとともにマイカの命のもとエボンの四老師となった人物。エボンの教えに背く者を決して認めようとはしない。ユウナらが反逆者とされた時、裁判の間で彼らを裁いたのがケルクだった。だが、そこでシーモアの父殺しを知り、ベベルから出てガガゼトへ戻った。彼とはユウナらがガガゼトに辿り着いた時に再び出会うが、彼はユウナらをどのような態度で迎えるのであろうか?
(声:坂口候一)

ビラン=ロンゾ

 現在のところロンゾ族最強の男として、「大兄」と呼ばれるロンゾ族の青年。かつてキマリの角を折ったのもビランである。そして一族を抜けて人間のガードにつくキマリを忌み嫌い、なにかといちゃもんをつける。港町ルカのカフェや幻光河で出会うほか、ユウナ一行がガガゼトを訪れた際にキマリの前に立ちはだかる。キマリは過去の因縁を振り払い、彼を超えることができるのであろうか?なんでもいいからLv.3キースフィアよこせ!
(声:三宅健太)

エンケ=ロンゾ

 常にビランと行動を共にする、ロンゾ族の青年。ビランに倣ってキマリをこきおろし、「ツノなし!ツノなし!」と罵ることもしばしば。だが彼は単なるビランの腰巾着ではなく、ビランも認めるほどの実力があるからこそ、彼と共にいるのである。しかし、ゲーム中ではやっぱりジャイアンにくっついてる腰巾着・スネオにしか見えず。
(声:石丸純)


23代目オオアカ屋

 「オオアカ屋、よろしく!」でおなじみの、旅の商人。名前は不明である。オオアカってのは、つまり「大赤字」をもじったものなのか?アニキ同様、安易な奴である。そんな彼はユウナ一行の行く先々に現われ、まるで彼女らを助けているようにも見えるが、それはある理由からユウナに親しみを覚えているから。決して商売のためだけに張り付いているわけではないようだ。

 それにしてもいくら旅の商人だからとは言え、ベベル宮のグレートブリッジにまで現われるのはいかがなものだろうか?それとも、ベベルの警備は無名の商人をあっさりと中に入れてしまうほど手薄なのだろうか?それはともかく、ユウナたちがベベルを脱出して以降は「反逆者に手を貸した者」として寺院に捕らえられてしまったらしいが、彼の弟ワンツの話では「兄は後悔はしていない」らしい。後にルカ=シアターでのんびりとしているところを目撃されている。そこで「何故ユウナたちを助けるのか」も聞くことができるかも。
(声:宇垣秀成)

ワンツ

 それって誰?とはいいっこなし。例えば雷平原の旅行公司で、いきなり写真を撮って立ち去った青年を覚えていないだろうか?彼がワンツであり、その実体は23代目オオアカ屋の弟。そして23代目オオアカ屋が寺院に捕らえられた後は、24代目オオアカ屋としてティーダ一行の前に姿を現わす。設定では「隠し撮りが趣味」らしいが、彼こそがスピラで唯一のストーカーなのではないだろうか?スフィアカメラで撮ったユウナの姿を、一人で見つめているのだろうか。そのご自慢のユウナ様スナップ集、俺にも見せろ!
(声:山口隆行)

ユウナレスカ

 ユウナですか?ではなく、史上はじめて「シン」を倒した伝説の召喚士。1000年前のザナルカンドに住んでいた(その様子はシーモアの屋敷に訪れた際に見ることができる)。ユウナの父ブラスカが「ユウナレスカ様のような女性になるように」との願いのもと、我が娘にユウナと命名したのである。ちなみに筆者の名前も似たような理由で付けられたものらしいので、ユウナへの親近感は並のものではない。あ、どうでもいいですか?

 夫のゼイオンとともに「シン」に打ち勝ったと言われているが、それはどこまでが真実なのか。今もユウナレスカはエボン=ドームの奥で、究極召喚を伝えるべく若き召喚士が訪れるのを待っている。それにしてもその露出度の高さはどうしたものか。ブラスカはその点は残念ながらユウナに授けなかったようである。
(声:小柳洋子)

ゼイオン

 ユウナレスカの夫。ゲーム中で語られるのは「ユウナレスカはゼイオンと協力して『シン』を倒した」ということのみ。ゼイオンがガードだったのか、戦士だったのかすら明確には知ることはできない。全身に甲冑のようなものをまとったその姿からは、屈強の戦士であったものとは推測できるのだが。

シーモアの母

 バージ=エボン寺院でアニマを入手する際に出現。グアドと人間の混血であるゆえ迫害を受ける息子シーモアに力を与えるため、自ら祈り子となった。ユウナに対する「私が何者か知っててその力を求めるのですか」という言葉の後、「すべて我が子が悪いのです」と言う彼女の言葉が、これまでのシーモアの境遇すべてを物語っているのではないだろうか。ちなみにシーモア戦でアニマを召喚するとシーモアは「すべてが私を拒むか」と言うが、これには母に対する想いもこもっているのだろう。

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