FFX・戦闘に関する考察

〜戦闘に際して覚えておくべきChips〜

ATBバトルではなくなった!
 「FFX」では今回、FFシリーズではもはやおなじみのATB(アクティブ・タイム・バトル)を廃止。完全なターン制バトルとなっている。このため、じっくりと作戦を練ったり、使用アイテムを吟味することが可能だ。もちろん、これにともなってタイムゲージは姿を消している。緊張感のあるリアルタイムバトルから、思考型のバトルへ変化したわけだ。ちなみに今回の戦闘はATBに変わって、CTB(カウントタイムバトル)と呼称されるので覚えておこう。トイレの心配もないね。
それでも画面に表示される情報は多彩!
 まず、戦闘画面の右上に表示されているのが「CTB(カウントタイムバトル)ウインドウ」で、ここでは敵・味方含めたすべてのキャラクターの行動順番がわかる。もちろん、ヘイスト・スロウやキャラクターの戦闘不能・復活などでも、行動順は常に変動する。敵のとった行動によっても変化するので、要注意である。ウインドウには常時8つ先までの行動順が示されているが、[R1]もしくは[R2]ボタンを押せば、その先を見ることも可能になっている。

 次に画面右下に表示されているのは「パラメーターウインドウ」で、味方パーティの名前・HP・MPが示されている。各キャラのパラメーターの下にある、黄色いバーが「オーバードライブゲージ」だ。

 画面左上(というか上部)にあるのが「ヘルプウインドウ」。選択したコマンドやアイテムの効果をわかりやすく表示してくれる、とても親切なウインドウだ。ちなみにアビリティ「みやぶる」を付けていると、ヘルプウインドウの下部には敵のHPなどの情報が表示される。

 画面左下は、おなじみの「コマンドウインドウ」。味方キャラクターの行動を選択する、最も重要なウインドウである。通常はバトルコマンドが表示されており、コントローラーの
を入力すれば「装備交換」と「逃げる」があらわれる。オーバードライブゲージが満タンの状態であれば、コントローラーのを押し込むことで必殺技を使うことができる。
自由度が増した「X」の戦闘。
 今作の戦闘では、戦闘中に自由にパーティメンバーを入れ換えることが可能になった。しかも、その際に生じるデメリットもない。ターンを消費したり、「一回休み」になることもないのだ。つまり、出現した敵を確認してから、その都度メンバーを入れ換えることができる。例えば、魔法しか効かない敵が出現したのに、パーティには武器攻撃のキャラクターしかいない……。そんな時はあわてず、ゆっくりとメンバーを交代すればいいだけだ。もちろんこれによる恩恵はそれだけではない。例えば味方の誰かが状態異常に陥ったとする。そんな時は、次の行動キャラクターがすかさず回復手段を持つキャラクターとチェンジし、それで回復させれば、被害を受けずに済ませることもできる。

 また、
戦闘中の装備変更も可能で、出現した敵の攻撃属性や弱点属性に合わせて、武器・防具を変更することもたやすいことである。もちろん、出現した敵に対してより有用なアビリティをセットした装備に換えるというのもアリだ。ただし、装備変更はキャラクターチェンジとは異なり、ターンを消費するので覚えておくこと。

 さらに、戦闘中に一度でも
いずれかの行動をとれば戦闘に参加したものとみなされるため、一時的に弱いキャラと交代してすかさず防御、次のターンで再び後ろに下がるだけでもAPを獲得することが可能だ。戦闘のたびにこれを繰り返せばまんべんなくキャラの育成ができ、かつ弱いキャラクターの育成も危険を侵すことなく行えるわけである。

 ここでひとつ注意を。戦闘に参加している3人が全滅しても、控えのキャラクターに交代することはない。その時点でゲームオーバーになってしまうのだ。あくまでメンバーチェンジは任意でしか行われない、ということ。ただし、戦闘から最低一人を「逃げる」で離脱させておけば、残る2人が全滅させられてもゲームオーバーにはならない。が、ボス戦ではたいてい「逃げる」ことができないため、あまり有用なテクニックではない。
基本属性は4種類。
 「FFX」の世界では、炎・氷・水・雷の4属性が存在している。炎と氷、水と雷はそれぞれ対になった属性で、例えば炎属性を持つモンスターに氷属性の攻撃をすれば、より多大なダメージが与えられるというわけだ。その逆もしかりで、雷の属性を持つモンスターに雷属性の攻撃をすると、ダメージを与えるどころか回復させてしまうことになる。だが今作は戦闘中に装備の変更が可能なので、敵の属性がわかったら装備を変更して、より有利に闘いを進めることができる。ちなみに対になる属性で攻撃した際に与えるダメージは、通常の約1.5倍ほどに増加する。属性を持たない攻撃や魔法は「無属性」であり、対立関係に干渉されない。また、「ホーリー」はゲーム中で唯一の聖属性で、対立属性が存在しない。

 また、4属性とは別に、個々の敵に
「すばやい」「飛行」「かたい」「物理防御」などの特徴が設定されており、それぞれを得手・不得手とするようにパーティキャラが設定されている。具体的には、「すばやい」タイプの敵にはティーダが有効で、他のキャラクターが攻撃してもミスすることが多くなる。「飛行」タイプの敵にはワッカのボール攻撃。「かたい」タイプの敵にはアーロンやキマリの「貫通」属性を持った武器での攻撃が最適。「物理防御」タイプの敵はたいていが魔法を使うモンスターで、直接攻撃ではほとんどダメージを与えられないが、相対する属性の黒魔法でたやすく倒せる、といった具合。出現した敵に対して効果的な味方キャラクターをぶつけていかないと、戦闘に勝利することは難しいだろう。
前衛・後衛の区別がなくなった!
 FFシリーズではこれまたおなじみの、前衛・後衛の区別がなくなった。これまで、前衛は敵により大きなダメージを与えられるが受けるダメージも大きく、後衛はHPの少ないキャラの安全地帯、というのがFFのセオリーだったわけだが、その常識は通用しなくなったというわけだ。すべてのメンバーが均等にダメージをくらう危険性があるということ。その代わり、当然ながらバックアタックなどの概念もなくなっている(先制攻撃の概念は残っている)。
戦闘後に得られるもの。
 「FFX」ではレベルの概念がなくなっている。それはすなわち、戦闘後に経験値を得ることもないということだ。変わって今回戦闘後に得られるのは、AP(アビリティポイント)やアイテム、そしておなじみのギル(お金)だ。APは、溜めることでS.LV(スフィアレベル)が上がることになり、そのS.LVを消費してキャラクターを成長させる。決してAPを使用するわけではないので、混同しないようにすべし。つまり、黙って戦闘を繰り返して経験値を溜めればレベルが上がって強くなっていった従来のRPGとは異なり、キャラの育成にはもう一手間かかるというわけ。しかし、それが「自由度の高いキャラクターの育成」に多いに貢献していることは言うまでもない。誰がプレイしてもLV50のキャラの能力が同じ、というようなことは、「FFX」についてはあり得ないというわけだ。

 また、APは戦闘に参加したパーティメンバーで分配するのではなく、
均等に等量与えられる。つまり、戦闘後にAPを50獲得したとすると、参加したメンバー全員に50ずつAPが与えられるというわけ。なるべく全員に何らかの行動をさせるようにすべきだ。
クリティカルヒットの発生。
 クリティカルヒットが発生すると、与えるダメージがほぼ2倍になる。もちろん頻繁に発生するわけではないが、確率を上げる手段がないこともない。発生条件は「攻撃者の運−敵の運」なので、こちらの運を上げていけば確率は上がることになる。具体的には、スフィア盤でなるべく多くの運を発動させていけばいい。また、英雄の薬か聖戦の薬を調合すれば、その戦闘中はすべての攻撃がクリティカルになる。
オーバーキル(OVER KILL)
 戦闘中、敵の残りHPをはるかに上回るダメージを与えてとどめをさすと、画面に「OVER KILL」と表示され、獲得APが増加(約1.5〜2倍)する。さらに戦闘後の獲得アイテムも2倍に増加する。レアなアイテムを落とす敵やボスには、なるべくオーバーキルをキメていきたい。なお、敵によってそれぞれ「オーバーキル値」のようなものが設定されており、一律の比率ではないので注意。トドメが近いなと思ったら、とにかく圧倒的なダメージを与え得る攻撃をしていくよう心掛けよう。

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