FFX-2ノンプレイヤーキャラクター

 RPGにおいては、プレイヤーが操作することのない登場人物をNPC(ノンプレイヤーキャラクター)などと呼称する。サブキャラクターなどと言うこともあるが、本作においてはこれらを特別に「グローバルアクター」とも呼ぶ。本作でのNPCは主に「シナリオ上で出会うさまざまな人々」を指すが単なる「街の人々」は含まず、「固有名詞の与えられたキャラクター」を言う。ここではそんなキャラクターたちに(ややおもしろおかしく)少しだけスポットを当ててみることにする(クレームは受け付けません・笑)。ネタバレ要素も多分に含んでいるので、閲覧の際にはじゅうぶんに注意されたい。

アニキ
 リュックの実兄。だからアニキ。名前さえ付けてもらえないかわいそうなNPCだ、ということは「X」の時に語ったが、前作から2年、彼は飛躍的な成長を遂げた。前作ではスピラ共用語をまったく理解していなかった(最終決戦直前でちょっとだけ話す)が、今作ではほぼカンペキにマスター。リュックに「ダイジョバナイは間違い!」と諭すほどにまでなった。ユウナともっと話したいから、という単純な理由だが、純粋ではある。あれ?ユウナとはちょっとだけ血縁関係がなかったっけ?まあいいか(よくねえ)。さらにもうひとつ、彼は大きなスキルを見につけている。それはあの江頭2:50がモーションキャプチャーに参加したのではないかと思えるほどのキミョーな動き(踊りか?)。口調もウケを狙っているとしか思えない。焦ると寄り目になるクセがある。

(声:山口隆行)

ダチ
 アニキやリュックの友人だから、ダチ。アルベドってこんなんばっかりかい!なら何だ、リュックはいっつもリュックサックを背負っていたのか?ナーダラはナダラカなのか?シンラ君は新羅か?シドは「ツルピカ」とは言わんのかっ?!……ってどうでもいいですね。ダチはカモメ団の情報解析担当にして、作戦参謀の雰囲気も持つ冷静な男。かと思えばちゃっかり温泉に入ってたりもして、侮れんヤツです。

(声:多比良健)

シンラ君
 妙に大人びた生意気なガキ。メカやテクノロジーのエキスパートで、スカのスフィアを簡単にドレスフィアにしてしまうあたりタダモノではない。大人顔負けの理屈をこねたかと思えば「僕まだ子供だし」と、己の立場を都合よく使い分ける狡猾なオコサマである。ついでに最強の誉れ高い「ギャンブラー」のドレスフィアを隠し持っており、スフィアブレイクで勝たない限り絶対にくれないという意地の悪さ。少しでもカモメ団の戦力アップになるように、そのドレスフィア最初から渡しとかんかい!このクソガキ!と思ったプレイヤーも多いことと思われます。「FFVII」とはまったく関係ないようでいて、シナリオの野島氏いわく「新羅カンパニーの礎をリンの出資を受けて築く」という裏設定があるもよう。ゲーム終盤あたりで、シンラが異界のエネルギーの利用計画を語ってましたね。「実用化は先のこと」と。それが新羅のもとになるのです。

(声:渡辺明乃)

マスター
 アニキが飛空艇に乗せて働かせているハイペロ族。特に名前はなく、みんながてきとうに「マスター」と呼んでいたのがそのまま定着したらしい。そもそもハイペロには各々の名前というものがないのだろうか?見た目もみんなソックリだし、あれか、欧米人から見たらアジアの人々がみんないっしょに見えるというアレですかね?そんなハイペロの中から、アニキがなぜこの一人(一匹?)を選んだのかはナゾ。そう言えばハイペロに性別はあるのか?なんて思ってたら、このマスターちゃっかり恋人がいたりします。

(声:諏訪部順一)

ルブラン
 ドロボウ軍団、ルブラン一味のえらい人。言ってしまえば「タイムボカン」における女親分のテイストでして、声は小原乃梨子か?と思ったら違いました。いつ「スタコラサッサー」と逃げ出すかとヒヤヒヤする反面、彼女の背後にドクロベエさまがいなくて本当によかったと思います。あ!ヌージがドクロベエさまでしたか!それにしてもあれだけ大量の戦闘員を雇うだけの人望と経済力はどこから提供されたものでしょう。しかもシーモアの屋敷をのっとるなんて。

(声:安原聡美)

サノー
 開いてんだか閉じてんだかわからない細目のガンマン、サノー。左脳が発達してるんでしょうか。その和風なテイストからして、持ってる銃は火縄銃?ではないですね。だって火ぃつけてねーもん。「あねさん」ルブランに、この男は何を思って献身しているのか?スバリ、愛でしょう!ということで、「やられたぁ〜ッ!」と言う時の彼はまんま丸尾スエオ君でした。

(声:飛田展男)

ウノー
 別名、てんとう虫。背中に背負ってるアレ、どう見たっててんとう虫です。モデリングだって、メーガス三姉妹のマグの使いまわしじゃないの?と思うほどにうりふたつ。役割としては「タイムボカン」のドワルスキーでしょうか(これも体系的に)。でもちょっとキャラが違うか。サノーもボヤッキーと言うにはちと違いますし。

(声:古島清孝)

ヌージ
 青年同盟のリーダーですが、こんなメガネ君が出てくるとは思わなかった。杖をついてるとこまではよしとして、メガネにドレッドヘアー、全身タイツのよーな恥ずかしい衣装。しかも赤!通常の3倍恥ずかしいっ!あまりにいろんな要素が混沌としていて、コイツ頭がいいのか悪いのかぜんぜんわかりません!少なくとも、もし僕が青年同盟に所属していたら、こんなヤツをリーダーとしては認めたくないです!とは言っても過去の戦いで輝かしい戦歴を持っているお方だそうで、ついたアダ名が「死にたがり」。やっぱり死にたがってる人をリーダーに選ぶのはいかがなもんでしょう。青年同盟の行く末が心配です。

(声:神奈延年)

バラライ
 新エボン党の若き議長。非常に礼儀正しい好青年ですが、「お近づきのしるしに」とユウナにアクセサリーを渡すしたたかさも合わせ持っています。さらに「アナタがモノでつられるとは思っていません」って当たり前じゃボケ!そんなんでユウナが「きゃ〜、バラライ様ぁ〜、つきあって下さいっ!」とでも言うと思ったのかこの!かと思えば問答無用で戦いを挑んできたりして、昨日の味方は今日の敵ですか?聖母たちのララバイですか?

(声:蘇武健治)

ギップル
 アルベド族マキナ派のリーダー。マキナ派って、新エボンや青年同盟と違って、イマイチ何をしたいのかわからん人々なんだよな。単に機械いじりの好きなオタク集団では?こういう人達が方向を誤ると、テロとか起こしちゃいます(マキナの暴走なんてほとんどテロじゃん)。そういや青年同盟も血気盛んだし、新エボンもいつ「ヴェグナガンテロ」とか起こすかもしれないし、あ〜、スピラはまだまだ平和じゃないのね。考えてみればヌージは全身タイツだしギップルはアイパッチのタモリ君だしバラライはヘンな奴が憑依してるし、リーダーがこんなやつらばっかりじゃどの集団も先は見えてます。

(声:鈴村健一)

シド
 アルベド族の族長にして、リュックの父親。そしてユウナの叔父に当たる人物。前作では頼りになる飛空艇のリーダーを務めていましたが、今作では小金を稼ぐのに必死で、そのため小娘たちに怒られてヘコみ続けるだけの情けないハゲオヤジになり下がってます。あげくの果てに洞窟で遭難、またもや小娘たちに説教され、情けないったらありゃしません。今作は「FF番外編」的な位置付けにありますが、だからこそシドの権威もここまで地に落ちたのでは。ぜひ「XII」では、強くかっこいいシドに期待したいものです。

(声:坂口候一)

リン
 前作ではスピラ各地に店を持つ「旅行公司」のオーナーという役柄で、基本的にはただの商人だったのですが、今回はイベントの仕掛け人という新たな才能を見せてくれます。しかもみずから「スフィアブレイク」というゲームを考案して。すごいぜリンさん!やっぱり最初にトランプとかオセロとか麻雀を考えた人は偉大なわけです。ところが、シナリオが進むと彼はマヌケなオーナーになり下がります。人をさんざん犯人探しに付き合わせたあげく、自分が犯人だったなんてオチ(プレイヤーの選択肢によって変化)。っていうか肌黒すぎ。松崎しげるかっつーの。

(声:咲野俊介)

トーブリ
 NPCにしては存在感のありすぎるトーブリ。イベントプランナーってやつでしょうか?幻光河にかかりっきりと思いきやユウナライブや公司の合併にもしゃしゃり出て来ます。かと思えばそれほど金儲けに執着している様子もなく、謎が多いです。が、彼の強烈な存在感はどのイベントよりも「キューソネコカミ」に起因しているはず。できない人にとっては永遠にできない、トーブリをエレベーターに乗せるアレです。もういいっ!ヴェグナガンよりもトレマよりも、今とりあえずここでトーブリをぶっ殺させろ!と思った人は正直に手を上げなさい。ういうい。

(声:石川英郎)

ドナ
 かつてはユウナと同じく究極召喚を得るべく旅していた、もと女性召喚士。あのイヤミっぽさは健在で、あいかわらず「あ〜らあらあら」である。もと召喚士としてエボンの裏側は思い知っただけあってか、現在では青年同盟に参加しているようです。そのため新エボン側についている恋人・バルテロと仲違い。ただの痴話喧嘩が、ゆくゆくはキーリカのエピソードコンプリートへとつながっていくあたりはさすが北瀬チームとしか言いようがありません。

(声:葛城七穂)


バルテロ
 2年前には召喚士ドナのガードを務めた、彼女の恋人でもある男。エボンの裏側は思い知っただろうに、懲りずに新エボンに入信してしまった単細胞である。青年同盟であるドナとは会えば喧嘩の日々。通信スフィアをぶっ壊すほどのデカい声は、さすがにもとガードと言うべきか?それはそうとオマエ、アップになった時の目がこわすぎるよ!

(声:石丸純)

イサール
 ユウナと同じく、かつて究極召喚を求めて旅をした召喚士。ユウナの父であるブラスカの偉業に影響を受けて召喚士を志した。現在はシドの小金稼ぎに荷担し、エボン=ドームで観光客相手のアトラクションを担当している。っていうかクイズに正解した人すべてにリザルトプレートを配っているのだろうか。そもそも一般人にリザルトプレートなんて必要なんだろうか?そう言えば、かつて「X」のNPC紹介で僕は「イサールでゴザール」なんてダジャレを書いたのだが、今回エボン=ドームにサルが大量発生。運命のようなものを感じましたので、スクウェアさんに雇ってもらおうかと思っています。

(声:陶山章央)

マローダ
 イサールの弟。今回はかなり影が薄いです。キノコ岩の谷底の洞窟に人が近付かないように見張っているらしいのですが、ユウナたちにはあっさりと侵入されてしまいます。ダメダメ君です。さらに年下の弟・パッセの方がよほど頑張っているじゃありませんか。

(声:中井将貴)

パッセ
 スフィアハンター・こども団なるふざけた連中のリーダー的存在である、イサールの弟。わりと強い魔物が巣食うエボン=ドームやアンダーベベルをサクサクと探検してしまうあたり、戦闘力としては兄たちよりもよっぽど優秀かと思われます。かつてのガード体験は無駄ではなかったようです。なのに兄ときたら「はーっ、はっは!」……こんな兄の姿を見たら確実にグレてしまうでしょう。頑張れ!パッセ!

(声:くまいもとこ)

ナーダラ
 アルベドの砂漠の発掘を指揮していると思われる女性。年齢不詳なので、ゴーグルを取った顔を拝んでみたいものです。しかしリーダー的存在の女性ときたら「あたしゃ」とか「〜かい?」とか、口調がみんなこんななのは何故ですか?

(声:大原さやか)

ベンゾ
 奇特人間揃いなアルベド族の中でも、最上級の奇特人間。なんとサボテンと会話ができてしまうのだそうです!サボテン専門通訳担当!同じアルベド族よりも、サボテンの方が好き!心を開けるのはサボテンだけ!サボテンのトゲも痛くありません!テンプラにして食べてしまいたいほど愛してます!とベンゾが言ったかどうかは知りませんし、興味もないですね。ただ、シンラ君には憧れているんだそうです。

(声:夏樹リオ)


ベクレム
 青年同盟からビサイドに派遣されてきた鬼コーチ。口汚くオーラカの面々を罵りますが、結局は仮面のひとつもつけていないと何も言えない人なのでは。「X-2」の中でも屈指の卑怯者で、1周目でユウナが叩き出したガンシューティングの記録が、なぜか2周目でベクレムの記録になってしまいます。1周目で頑張りすぎたプレイヤーは自らの記録が壁となり、2周目でミッションがコンプリートできなくなります。っていうか、こいつビサイドに何しに来たの?

(声:咲野俊介)

シェリンダ
 かつては各地にエボンの教えを説いて回ることを至上の喜びとしていた、もと巡回僧の女性。エボンなき後、ルカのテレビリポーターにジョブチェンジ!カメラをおともにインタビューしまくってます。あのさあ、もうエボンじゃないんだからもっとイイ服を着た方がいいのでは?ましてやテレビに映る立場なんだから。そうしたらオマエもっとかわいくなるゼ。

(声:長沢美樹)

メイチェン
 「語ってもよいですかな?」でおなじみの、うんちくジジイ。前作で彼の話しをすっ飛ばした人も多いと思われますが、今回はエンディング分岐が彼の手中にあるとあってはないがしろにはできません。スピラとその歴史に関する知識は脳ミソにたっぷりと刻みつつも、自分が死人だということはすっかり忘れてたというボケっぷり。さすがです。

(声:鈴木琢磨)


ルチル
 かつてはチョコボ騎兵隊の隊長を務めた、勇敢な女剣士。現在は青年同盟の中で小さく収まってます。大好きなチョコボに囲まれる毎日のクラスコと、テントの前で「申し訳ありません!」を繰り返すルチル……どちらが幸せなんでしょうかねえ。

(声:大原さやか)

エルマ
 チョコボ騎兵隊時代はルチル直属の部下だった女性。ルチルを尊敬しているからこそ、現在も彼女とともに青年同盟に籍を置く。結果、けっこう偉くなったようだ。あいかわらずの萌えるミニスカート姿は、一部のプレイヤーからライブラLv.2の集中砲火のエジキとなったらしい。でもパンツは黒です。そりゃーそうだろー。

(声:桃森すもも)

クラスコ
 チョコボオタクの青年。「自分に合ったことを見つけたい」「自分にしかできないことをしたい」とユウナに懇願し、ナギ平原にチョコボ牧場を開設。が、ちょっと待った!オマエ、何もしてないじゃん!牧場予定地となった遺跡の魔物を退治したのがユウナたちなら、チョコボを捕まえてくるのもユウナたち。エサをあげるのもユウナ。オマエはただ、やって来たチョコボに「かわいいなぁ〜」って言ってるだけ。なにが「自分にしかできないこと」だっつーの。このヘタレ!

(声:山口隆行)


ヤイバル
 青年同盟に所属しながらも、ヌージやルチルよりもユウナにベタボレな軟弱男。警備もスッぽかしてユウナ様〜(はあと)のライブに馳せ参じます!さらに、ユウナたちが新エボンをひいきにしていてもおかまいなし。そもそも、「永遠のナギ節」ではわざわざビサイド島まで、ユウナを青年同盟に誘いに来ていた男。上の命令でビサイドくんだりまでしぶしぶやって来てみれば、そこにいた大召喚士様は激マブ!とくれば無理もありませんね。

(声:中井将貴)


トワメル=グアド
 すっかり生きる気力をなくし、マカラーニャに引きこもってしまった、かつてシーモアに仕えたグアド族の老人。その昔ユウナ一行を反逆者として厳しく弾圧した勢いは見る影もない。が、今作でのシナリオの進め方によっては、彼がグアドの族長となることも。長年族長に仕えてきた者が自ら族長となった時、グアド族に真の平和をもたらすことができるだろうか。

(声:石野竜三)

23代目オオアカ屋
 「オオアカ屋、よろしく!」でおなじみの、旅の商人。名前は不明。自分の店を持ってはいるようだがあいかわらず大赤字らしく、アルベド族の借金取りに追われて逃亡している。彼をアルベドに突き出すか?それともかくまうか?すべてはプレイヤーの気分次第。借金を肩代わりしてあげると、何かいいことがあるかも。ちなみに、歌はヘタクソ

(声:宇垣秀成)

ワンツ
 前作では終盤に登場して影の薄かったオオアカ屋の弟。今回は前作にも増して影が薄い。なにしろシナリオの進め方によっては一切登場しないのだ。「シンラ君の人物辞典」に最後まで現れない項目があったら、それは意外と彼なのかも。ちなみに声はアニキと同じ人が演じている。声優さんって人たちはスゴいねぇ〜。

(声:山口隆行)

ワッカ&ルールー
 かつてユウナのガードとして旅した二人は、現在はビサイドで夫婦として穏やかに暮らす日々を送っている。ワッカはあいかわらず「ぷにぷに」、ルールーは「ぼい〜ん」である。そのルールーは子供を身篭っているらしい。誕生の日も近そうだ。

(声:中井和哉&夏樹リオ)

チャップ
 ワッカの弟。幼い頃からビサイドでルールー、ユウナらとともに暮らしてきた。特にルールーとは恋人同士という関係でもあったが、ある日、討伐隊に誘われて入隊。「シン」討伐作戦に参加してその命を落とした。今回は生前の姿を少しだけ見ることができる。ワッカがルールーと結婚したっつーことは、ワッカとチャップは身も心も兄弟になったということでいいですか?

(声:飛田展夫)

キマリ
 かつてユウナを幼少の頃から守り続けた、ロンゾ族のガード。現在はロンゾの族長としてガガゼト山を守っている。が、穏健派のキマリをこころよく思わない若者たちも増えているようで、どうしたものかと苦悩している。今にもグアドに報復せんとする若者たちをいかにくいとめるか、キマリは日々悩みながらマッサージを堪能している。やはり悩みがあると肩が凝るのだろうか。

(声:長 克巳)

ガリク
 ガガゼトにこもるロンゾ族の中にあって、とっととグアドに復讐しようゼ!と鼻息を荒くする若手過激派。そのうちキマリの制止を無視して、勝手にグアドを攻めんと行動を開始します。単純に血の気の多い「若気の至り」なのですが、ロンゾのグアドに対する積年の恨みというやつは、我々プレイヤーにはなかなか理解できないほどに深いようです。前作では、プレイヤーの知らないところで大殺戮がありましたし(ビランとエンケも死亡したもよう)、無理もないってもんです。

(声:鉄野正豊)

リアン&エイド
 「長老の折れたツノを探すため」御山を降りて旅をするという、ロンゾ族の子供。泣かせる話じゃありませんか。しかしそれによって大人たちは「リアンとエイドがいない!」と大騒ぎ。泣かせるんだかありがた迷惑なんだかわからなくなってしまいます。彼らとはスピラの各地で何度か会うことになり、場合によっては「どこに行けばいいですか?」と尋ねられてしまいますが、せっかくですから世間の厳しさというものを叩き込んで差し上げましょう。きまぐれでデタラメを言っても大丈夫。彼らは強く生きていきますとも。

(声:神奈延年&鈴村健一)

アーロン・ジェクト・ブラスカ
 かつて「シン」を倒してスピラにナギ節をもたらした偉大なる大召喚士ブラスカと、そのガードとして旅をした二人。ジェクトはティーダの父、アーロンは前作でユウナとともに旅をしたのも良い思い出となっています。今作での彼らは残念ながら声のみの出演。ユウナ・リュックはメインキャラ、ワッカ・ルールー・キマリはサブキャラとしてそこそこ出番もあるし、ティーダでさえエンディングで登場。アーロンの声優・石川さんもメイチェンのモノマネをしながら、さぞかし「つまらんのう」だったことでしょう(意味がわからない人は「X」の「アルティマニアオメガ」を読め!)。なお、彼らの姿はシンラ君の人物辞典でのみ見ることが可能(アーロンのみ、あるスフィアで見られる)。

(声:石川英郎&天田益男&鈴木琢磨)

シューイン
 今作におけるユウナの旅のきっかけとなった男。ティーダそっくりの彼がスフィアに映っていたら、「もしかして?」と思うのも無理はありません。シナリオスタッフはユウナの旅の動機が「ティーダ探し」であることを否定していますが、どう考えてもそれは根底にあると思われ。ティーダエンドを見るにつけ、そう思えてしまいますね。ティーダ役で明るい好青年を演じた森田氏の、シューインでの邪悪な演技も見もの。さすが役者さん、って感じです。不思議なのは「きっかけのスフィア」。「永遠のナギ節」ではどう見ても(服装も)ティーダなのに、本作ではシューインの服に着替えてます。スフィアに映った人物がスフィアの中でドレスチェンジ!でしょうか。

(声:森田成一)

レン
 伝説の歌姫(?)。っていうか彼女、トートツすぎてよくわかりません。いや、わかるんですけど、シューインとレンの存在ってなんとなく、本作の世界観で浮いてるんですよね。重要なアカギの洞窟でのイベントは隠し扱いだし、アカギスフィア取り損ねたプレイヤーにとってはよくわかんないかな、と。ユウナライブではいきなりユウナとレンがシンクロ始めちゃったりして、プレイヤー追いてけぼりっス。セリフもほとんどなく、「やめて!」とあとはエンディング直前のイベントぐらい。あくまで象徴的に描写されており、発売直前のビジュアルの露出は何だったのでしょう。新たな仲間か?とまで言われてたのに……。エイベックスとのタイアップの絡みで生み出された、なんてことも言われてたようですが。そういえばエイベックス系のビジュアルしてる。

(声:倖田來未)

ティーダ
 「X」ファンの中で、本作において最も気になっていた存在。これ見よがしなシューインの存在といい、「ティーダはあの後どうなったの?」という疑問が、本作をプレイするうえでの大きな動機になっていたことは間違いありません。結局は、正規に露出するのはエンディングのみではありますが、シューインと戦った後にティーダの喋りを聴くと、なんかホッとしますね。

(声:森田成一)

キノック
 ここからは、ベベル廊にてボスに化ける死人たちをご紹介しましょう。セリフもなく、それぞれ一瞬の登場なのでどうしようかとも思ったんですが。前作「X」をプレイしていない人には「誰それ?」って感じだと思うので、読んでやってね。

 キノックは、かつて旧体制エボンの老師を勤めていた人物。老師の中でも位の高い四老師だったわけで、それなりに偉そうです。僧兵時代はアーロンの親友と呼べる数少ない人物だったらしいのですが……。アーロンがブラスカとともに旅立ってからは出世ひとすじのキャリア組になり、その外見もかつての面影をおよそとどめない姿(禿&デブ)になってしまってアーロンびっくり!しかしその薄汚い野望がハナについたのか、同じく老師のシーモアの手によって殺されてしまいました。彼の人生は何だったのでしょうか?それにしてもなぜ、今作でユウナに襲いかかるのでしょう。とっとと成仏して、異界でアーロンやシーモアと仲良くしてなさいよ。

(声:前作では宇垣秀成)

ジスカル
 こいつもキノックと同じく、相手を間違えているボケ老人。えーと、トワメルがグアドの族長になったので、先々代のグアド族族長にあたります(先代はシーモア)。さらにシーモアの父でもあります。グアドの中で数少ない、他民族との友好を推し進めた人物で、自ら人間の女性と結婚してシーモアを授かりました。エボンの老師という立場でしたが、なにやら良からぬ企みを抱く息子の手にかかって死亡。以後ジスカルの全権限はシーモアに継がれることになったのです。その苦悩からか異界に行ききれず、ユウナたちの前に姿を現わし、息子シーモアの危険さを伝える。んで、前作できっちりシーモアを異界送りしてやったのに、今作ではなぜか逆恨みして襲いかかってくるんですよ。ヒドくないですか?異界で息子におしりペンペンでもしてろってこった。

(声:前作では佐藤正治)

マイカ
 「X」ではエボンの総老師として登場、つまりエボンでいっちゃんエラい人ってこと。彼なりにスピラを案じているようだが、ハタから見ると極悪人。しかも既に死人でした。死人が最高権力者とあってはエボンの実状も推して知るべし、といったところですが、ユウナたち一行が究極召喚を葬り去ったと知るや、みずから異界へと旅立つ(自殺?!)根性なし。その後、永遠のナギ節をもたらしてお望み通りスピラを平和にしたユウナをいまだに憎んでいるのか、ベベルの地下で襲いかかってくるしつこいジジイ。お逝きなさい。

 だが、彼が極悪人たる一番の罪は、ユウナとシーモアとの結婚を陰でサポートしていたこと。お前たちがジャマすっから、ユウナちゃんの大切なファーストチッスが……ああああ!ということで、ティーダ君もお怒りです。あれ、そういえば、かつて敵対していた人々が異界でいっしょになった場合ってどうなるの?過去のことは水に流してよろしくやってる?それとも異界で新たな戦いの火ぶたが……真実は「FFX-3」で!ってそんなことはないです。

(声:前作では岩崎ひろし)

ユウナレスカ
 エロ。その色香と戦闘時第三形態のグロさのギャップには、アーロン役の石川さんも虜になってしまいました。で、彼女がナニかというと、スピラ史上で初めて「シン」を倒した伝説の召喚士なんですね。ユウナの名前も、彼女にあやかってブラスカが付けたものです。そのご利益はバッチリ発揮され、「X-2」ではユウナのエロさもユウナレスカに一歩近付いたようですね。さて!「FFX-3」ではユウナのエロさにさらに磨きがかかり、ユウナレスカのような生身剥き出し・半裸状態になりません。っていうか「X-3」なんて出ません。こんなのばっか。もういい。

(声:前作では小柳洋子)

ゼイオン
 ユウナレスカが「シン」を倒した際、夫ゼイオンと協力して成し遂げた、というのはスピラ人なら誰もが知っている伝説ですね。その夫がコイツです。前作でもセリフなし、その人となりは「FFXシリーズ」の中で最も謎に包まれています。彼は召喚士ではなく、また当時は「ガード」という概念もなかったため、では彼は何をしたのか?という疑問もありますが、それも謎。しかし全身に黄金の鎧をまとったその姿はまさに百式……ではなく、どう見たって戦士。やっぱ戦闘面で彼女をサポートしつつ、その愛で精神的な支えとなり……ん?ちょっと待て。自分はガチガチに鎧を身に付けているくせに、ユウナレスカは半裸状態とは、何かの「プレイ」ですか?この変態!というわけで、彼らの夫婦生活は「FFX-3」、という展開が見え見えでしょ。すいません、もうやめます(上から順番に読んでないと意味がわからない文章…反省)。

(声:前作ともにセリフなし)

トレマ
 こちらは「X-2」初登場、と言うと正確には語弊がありますね。なんでも彼、「X」にあった「モンスター訓練場」を作った人物だと言うのです。かと言って、あの訓練場にいたオヤジと同一人物か?というとこれもまた私としてはかなり微妙ですが。つまりですね、あのオヤジにしちゃずいぶんと急に老けちゃったな、と。「X-2」の世界ってのは、どんなに経ってもせいぜい「X」から2年後以上、3年後未満なわけですよ。年、とりすぎでしょう?

 で、トレマは訓練場の創設を「過ちだった」と言います。「シン」という目的を失った人々は、むやみに力をふりかざすだけになってしまった、と。さらに、過去を−すべてを捨てし者だけが、すべてを超えし者となる資格を持つとかなんとか、こむずかしいことをくっちゃべりやがりなさる。過去を捨てるためには、過去を記録したスフィアを集めて処分する……そんなこんなで、「真実運動」を初めてスフィアを収集したわけですな。このあたりの伏線はメイチェンから聞いた人もいるでしょう。結局このジジイは何がしたいの?ということについては、「FFX-3」以下省略。

(声:陶山章央)

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