ファミコン版とPS版のちがい

パッケージ画像 ファミリーコンピュータ 1990年2月11日発売
ファミコンROMカートリッジ 8500円(税別)
エニックス EFC-D4
シナリオ・ゲーム統括:堀井雄二 キャラクターデザイン:鳥山明
メインプログラム:山名学 音楽:すぎやまこういち
エニックス、アーマープロジェクト、バードスタジオ、チュンソフト


ファミコン版はどんなソフトだったのか?
 言うまでもなく、ドラゴンクエストのシリーズ4作目。結果としてこれがファミコン最後の「ドラクエ」となった(「V」からはスーパーファミコンに移行)。ファミコンの性能では限界とも言えるグラフィックに挑戦。5つに分かれた独特のシナリオも手伝って、当時はかなりの話題となった。それは実に300万本以上の売り上げを記録したのである。

 また、ドラクエでは初めて「A.I.戦闘システム」を導入。第五章からは、戦闘においては仲間キャラクターが独自に行動をした。このA.I.を作り上げたのが、後の「ドラクエVI」以降のメイン・プログラマーとして名を立てた、山名学氏(当時はチュンソフトに所属)。特に、ボスにさえザラキばかりを連発するクリフトのアホさは、現在でもオールドファンの間での語り草である。

 ある意味で、ドラクエIVは過去という時間の中に置き去りにされたソフトであった。I・II・IIIはスーパーファミコンやゲームボーイに移植されたものの、IVだけはその予定すらなかったのだ。IVはその特異性(五章だてのシナリオなど)からシリーズのファンの間でも賛否両論あった作品だが、新たにリメイクされたIVをプレイしたい!そのように望んでいたプレイヤーは少なくなかったのだ。

なつかしいねー。 あまり変わってない?
 ↑オープニング ↓移動画面  ↑ウインドウ ↓戦闘画面
キャラがシンプルでかわいい。 背景ナシ。当然2D。


待ちに待った、PS版ドラクエIV
 ユーザーの願いが届いたのか、IVはプレイステーションへの移植が決定した。要因として、プレイステーションで最新作「ドラゴンクエストVII」が発売されたことが大きい。つまり、ゲームの基本的なエンジン(グラフィック・サウンド)やシステムを「VII」から流用することによって、「IV」のリメイクに費やす手間が省けたのである。これはまさに、イメージの不変であるドラクエだからこそできたことだろう。

 しかし、プレイステーションで発売するとなると、「VII」のシステムを流用してお手軽に移植、というだけではいけなかった。オールドファンだけを相手にするならばそれもいいが、プラットフォームはなにしろプレイステーションである。そして、「VII」は400万本の売り上げを記録している。つまり、ビジネスとしてやる以上、そして「ドラクエ」である以上、「売らねばならない」わけである。そのため、PS版ドラクエIVは基本的なシナリオ、システム、マップはそのままにしながらグレードアップを目指し、隠しダンジョン・隠しボスの追加や「VII」で好評だった移民システム・モンスター図鑑の採用、ちいさなメダルの増量など、現代のゲームとして通用し得るあらゆる改良を施した。オールドファンには「ただの移植ではない」ことをアピールし、新規ユーザーには「ドラクエの新作」という面を訴えた。

 結果としてPS版ドラクエIVは、移植版としては異例とも言えるおよそ100万枚の出荷を達成。ドラクエ人気を再確認させてくれるとともに、IVのリメイクを多くの人が待ち望んでいたということを証明した。
ファミコン版とPS版の相違点
1.
PS版では、「第六章」と呼ばれる新たな追加シナリオを収録。それにともなってファミコン版にはなかったダンジョンや新規モンスター、新たな仲間キャラクターが出現し、さらに本編(第五章)とは異なるエンディングを見ることができるようになった。

2.
PS版では「移民システム」を新規に追加。各地に散らばる移民を集めて独自の町を作り上げるこのシステムは、町の発展に伴って新たな施設の出現やアイテムの入手があり、「VII」で好評だったものである。

3.
PS版では「モンスター図鑑」を新規に追加。出会ったモンスターを図鑑に記録していくというシステムは、移民同様にコレクション欲をかきたてられる。図鑑を完成させると特別なごほうびがある。

4.
PS版では「VII」同様に「会話システム」を追加。仲間キャラと会話できるようになった。

5.
PS版では新規に「称号」を採用。シナリオの進行度やプレイヤーのプレイスタイルによって、主人公パーティに称号がつくことになった。称号の種類はオマケとは思えないほど多岐にわたり、戦歴画面でそれを見ることができる。

6.
PS版では、ファミコン版の頃にはなかった呪文・特技が追加された。くわしくはこちら

7.
PS版では、ちいさなメダルが大幅に増量している。また、システム自体も変更されており、ファミコン版では賞品と交換するとメダルはなくなっていたものが、PS版では枚数の累積によって規定の賞品がもらえる、「VI」「VII」同様の方式となった。
ファミコン版のメダルのリストはこちら

8.
ファミコン版では、第五章の仲間はすべてA.I.による自動戦闘だったが、PS版では「さくせん」に「めいれいさせろ/するわよ」が加わり、第五章においてもプレイヤーみずからが味方に指示を出せるように改良された。

9.
ファミコン版にあった武器のうち、ごく一部の名称が変化している。たとえば「ブーメラン」という武器がPS版ではなくなり、かわりに「クロスボウ」という武器になった。余談だが、第二章のコロシアムで戦うラゴスは、ファミコン版ではブーメランを持っていたが、前述の理由によりクロスボウに変わっている。

10.
ファミコン版にはなかった「どうぐぶくろ」が、PS版では採用されている。「VI」「VII」にならったものと思われる。同時に、コマンドにも「ふくろせいり」が加えられた。

11.
ファミコン版では、道具の鑑定はトルネコの「みる」で行なっていたが、PS版ではトルネコに「みせる」になっている。

12.
ファミコン時代は2ボタンだったため存在しなかった、通称「便利ボタン」をPS版では採用。いちいちコマンドを入力しなくとも、会話や「しらべる」が可能になった。これも新作のシステムを旧作にフィードバックしたものだ。

13.
一部呪文の消費MPが変更になっている。たとえば、ファミコン版のホイミは消費MPが3だったが、PS版では2になった。

14.
ファミコン版では主人公が修得した呪文「モシャス」が、PS版ではなくなっている。

15.
ファミコン版とPS版では、一部アイテムや装備品で、価格が微妙に変更されているものがある。

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