基本コマンド解説

 ドラゴンクエストIVは、「コマンド入力型RPG」と呼ばれる種類のゲームに属する。即ち、コマンドがどのような意味を持っているかを理解し、それをいかに自由に使いこなすかということは、ゲームの進行に大きな影響を及ぼしてくるのである。ただ、コマンドと言っても格闘ゲームのような複雑な操作は必要ないし、歴代の「ドラクエ」をプレイしてきたユーザーにとっては、もはや目をつぶってでもプレイすることが可能なはず。この不変さこそが、ドラクエがドラクエたる所以なのであろう。

 ここでは、「ドラクエは初めて」というプレイヤーのために、コマンドの基本的なことをおさらいしておく。なお、コマンドウインドウは移動中に
ボタンを押すことで出現する。

 まずは、フィールドや町、洞窟(ダンジョン)の移動中(つまり、戦闘外)のコマンドから説明していこう。移動中にできることは、会話や味方の回復などが主になり、町における情報収集や戦闘で傷付いたパーティの立て直しなど、きわめて基本的なことだ。

移動中のコマンド
はなす  情報収集のため、会話するコマンド。
話したいキャラクター(ここでは町や城などにいる人々)に接触して行なえば、会話が始まる。会話と言っても、たいていは相手が一方的に話すだけとなる。これについては
ボタンで代用可能。
 
 また、誰にも接触していない状態でこのコマンドを実行すると、味方パーティの誰かがしゃべり出す。この時しゃべる仲間はランダムで、その内容は冒険のヒントから単なるひとりごとまでさまざま。
じゅもん  修得済みの呪文を使用するコマンド。使用するキャラクター、使用する呪文、対象の順に選択していく。移動中に使用できる呪文は、回復系(ホイミ系・キアリー系)と移動呪文(ルーラ、リレミト)、そしてトヘロス、インパスなどに限られる。つまり、攻撃呪文は使用できない(町の人や味方に攻撃呪文を放つことはできない)。
どうぐ  所持している道具を使用・整理するコマンド。
「どうぐ」を選択するとさらに以下のコマンドに分岐する。


つかう 文字通り、その道具を使用する。回復アイテムについては、それを誰に対して使うかも選択しなければならない場合がある。道具によっては戦闘中にしか使えないものもある。
わたす その道具を他の仲間に手渡す、もしくはどうぐぶくろに入れるコマンド。任意のアイテムを持たせたいキャラクターに渡す時に用いる。
みせる パーティにトルネコがいれば、このコマンドを使うことでアイテムの特徴や価値、効果、売り値を鑑定してもらえる。つまりトルネコに「みせる」ということ。当然、トルネコがいない状態では実行できない。
そうび 武器・防具を装備するコマンド。なお装備する際には、その装備品を装備したいキャラクターが、自分の持ち物にそれを所持していなければならない。
すてる アイテムを捨てるコマンド。どうしてもアイテムが持ち切れない状態の時、いらないものを捨てて新たなアイテムを入手するために行なうが、可能な限り実行したくはない。捨てるぐらいなら売った方が有益だからだ。なお、重要アイテムを捨てようとすると「それをすてるなんてとんでもない!」とメッセージが出て、捨てられないようになっている。
しらべる  気になるところを調べるコマンド。概念としては、「あしもとをしらべる」ということになり、立っているその場所に何か落ちていないか、隠されていないかを調べるということ。そこに何かがあれば発見できる。また、宝箱・タンス・ツボ・本棚などを調査するのもこのコマンド。対象に接触して「しらべる」を実行すると、中に入っているアイテムを入手したり、本を読んだりといったことができる。

 なお、
ボタンで代用が可能である。
つよさ  キャラクターの現在の状態を確認するコマンド。選択すると、さらに各キャラクターの名前が表示され、確認したいキャラクターにカーソルを合わせると、名前・職業・装備品と、ステータスが表示される。さらにボタンを押すことで、修得している呪文・特技を確認できる。

 また、「ぜんいん」を選択すると、パーティ全員の状態を見ることも可能。
さくせん  選択すると、さらに以下のコマンドに分岐する。

まんたん 自動的に、全員のHPが全回復するまで、回復呪文を持つキャラが呪文を使用し、かつステータス異常も治す。基本的にはこのコマンドには頼らず、回復はプレイヤー自らが行ないたい。また、戦闘不能となった者を蘇生することまではやってくれない。
そうび 武器・鎧・盾・かぶと・アクセサリーの順で、選択したキャラクターの装備品を変更できるコマンド。パラメータの増減を確認しながら装備変更を行なうことができる。
さくせんがえ 味方キャラクターたちの、A.I.戦闘における「さくせん」の変更を行なう。
ならびかえ パーティの並び方を変更するコマンド。この並び順は当然戦闘にも反映され、戦闘画面で見て最も左にいるのが先頭キャラ。右になるほど後方にいることになる。なお、前にいるほど敵からの攻撃を受けやすく、後方ほど安全のようだ。魔法使い系のHPが低いキャラは、後ろに並ばせよう。実際のならびかえは、先頭から順に選んでいく。
どうぐせいり 選択したキャラクターが装備していない装備品・道具を、すべてどうぐぶくろに入れるコマンド。「ぜんいん」では、全員に対してこれを実行する。
ふくろせいり どうぐぶくろの中にあるすべてのアイテム・装備品を、種別順または「あいうえお順」に並べ替えるコマンド。所持品が増えてきたら、まめに実行しておきたい。
せんれき プレイ時間・戦闘回数・総獲得コールド・勝利回数や全滅回数、逃走回数、さらには一撃最大ダメージなど、あらゆるプレイの記録を見ることができる。また「称号」は、シナリオの展開やプレイスタイルによって変化していく。

(三角)ボタン−便利ボタン−について
 会話や「しらべる」時に、いちいちコマンドを選択するのはちょっと面倒。それを解消してくれるのがボタンである。通称「便利ボタン」と呼ばれるこれは、状態によって複数の役割を持つのだ。例えば、会話したいキャラクターに接触してボタンを押せば、自動的に会話コマンドが発動する。また、宝箱に接触してボタンを押すと宝箱を開き、タルやツボなら持ち上げる。本棚ならば、その本棚を調べることができるという具合だ。さらに、何かありそうな場所ではそこに立ってボタンを押せば、そこの足元を調べたことになるのである。ボタンを使いこなせば、話す・調べるがスムーズになることは間違いない。

 ちなみに、ファミコン時代はこんな便利なものはなく、ただの会話であってもその都度コマンドを入力していた。

 続いて、戦闘中に入力するコマンドについて解説しよう。どのコマンドを誰に実行させるか、タイミングは?その選択が攻略のすべてと言っても過言ではない。的確に、敵の弱点をついたコマンドを実行できるかどうかが、戦闘の勝敗のカギを握る。

 コマンドはマニュアル戦闘とA.I.戦闘とでは異なり、両者を使い分けることも戦闘では重要だ。


戦闘中のコマンド1(第一章〜第四章におけるマニュアル戦闘
こうげき  装備している武器で、直接打撃攻撃をする。なにも装備していなければ、素手での攻撃となる。「こうげき」を選択した後は、どのモンスターを攻撃するか選ぶことになる。選んだモンスターがすでに味方によって倒されていた場合は、他のモンスターに自動的に移行する。
じゅもん  修得した呪文で敵を攻撃したり、回復・補助呪文を使用するコマンド。呪文を選択したあとは、対象となる敵もしくは味方を選択する。修得した呪文が増えると、呪文の一覧が複数のページに分かれ、方向ボタンでページを移動するようになる。
ぼうぎょ  HPが少なくなったキャラは、このコマンドを選択することで守りに徹することができる。敵からの攻撃で受けるダメージを、通常よりも抑えることができる。すぐに他の仲間が回復してあげよう。
どうぐ  所持しているアイテムを使用するコマンド。主に回復アイテムを使用するほか、特殊効果を持つ装備品(武器・防具)を道具として使う場合にも、このコマンドから実行する。
そうび  あらかじめ持っておいた別の装備品に、装備を変更するコマンド。複数の武器や防具を所持しておき、出現した敵に合わせて変更する、というような時に使う。
にげる  戦闘を放棄して逃げ出すコマンド。成功すれば戦闘は終了するが、必ず成功するわけではない。敵パーティの強さ・レベル・すばやさなどに影響されるらしく、失敗すると敵に1ターン先制行動を許してしまう。敵パーティが明らかに味方パーティよりも弱い場合は、ほぼ確実に逃げられる。

戦闘中のコマンド2(第五章におけるA.I.戦闘
たたかう  あらかじめ選択されている「さくせん」に沿った攻撃をさせるコマンド。あとは各キャラクターが「さくせん」の指示通りに、それぞれ独自の思考に基づいて自動的に行動する。「めいれいさせろ/するわよ」を選んであるキャラクターには、さらに上の「マニュアル戦闘」のコマンドへと分岐する。
さくせん  作戦の変更を行なう。選択すると以下に分岐し、それぞれに決定すると変更となる。味方キャラひとりごとに、それぞれさくせんを指定することができる。

ガンガンいこうぜ
ガンガンいくわよ
HPやMPの残量をまったく気にせず、その時点で最大の攻撃手段を惜しげもなく使って敵を攻める。魔法使い系キャラは強力な呪文をバンバン使うので、MPの消費が激しい。回復すら後回しにして、とにかく攻撃を最優先にする。
バッチリがんばれ 攻撃・回復・守備とバランスのとれた適切な戦闘を展開する。最も無難なさくせんと言えるだろう。とりあえずこれにしておくと大きな間違いもないはず。
おれにまかせろ
わたしにまかせて
ここでの「おれ」「わたし」とは主人公のこと。つまり、このさくせんを選んである味方キャラは、とにかく主人公のバックアップ体制を貫く。補助呪文をかけたり回復したりしつつ、主人公の体制が完全な場合は防御で身を守る。
じゅもんつかうな
じゅもんはやめて
じゅもんを禁止するさくせん。長いダンジョンでMPを節約したい場合や、魔法が効かないとわかりきっている敵との戦闘はこれを選ぼう。魔法使い系の仲間には特殊効果を持った道具や装備品を持たせておくと、それらを効果的に使用する。
いのちだいじに 「ガンガンいこうぜ/いくわよ」とは対照的に、HPの残量を最優先にして戦うさくせん。ある程度HPが減少すると、攻撃もそこそこにHPの回復を行なうようになる。
めいれいさせろ
めいれいするわよ
プレイヤーが直接指示するさくせん。すなわち、このさくせんを選んである味方に対して、プレイヤーはマニュアル戦闘と同様の指示を出すことになる。ボス戦など、慎重な判断を必要とされる戦いにおいては、全員に直接指示を出していきたい。
いれかえ  戦闘に参加しているメンバーを、馬車で待機している仲間と入れかえるコマンド。

いれかえ 戦闘に参加中の味方と、馬車で待機している味方を一人ずつチェンジする。
そうがえ 仲間全員のリストから、戦闘に参加するメンバーを選択し、一度に入れかえる。
みる 仲間の装備品や所持している道具、修得済みの呪文・特技などを参照する。戦闘の状況によって、誰を参加させると有利なのかを考える時に役立つ。
にげる  戦闘を放棄して逃げ出すコマンド。成功すれば戦闘は終了するが、必ず成功するわけではない。敵パーティの強さ・レベル・すばやさなどに影響されるらしく、失敗すると敵に1ターン先制行動を許してしまう。敵パーティが明らかに味方パーティよりも弱い場合は、ほぼ確実に逃げられる。

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